Lyra2REv2(ライラツーアールイー・ブイ・ツー)とは?
Lyra2REv2は、仮想通貨のマイニングに使用されるハッシュアルゴリズムの一つです。特に、かつての人気仮想通貨「Vertcoin(VTC)」などで採用されていたことで知られています。
元々は「Lyra2RE」というアルゴリズムの改良版で、「v2」はバージョン2を意味します。ASIC耐性(特定の専用マイニングマシンへの耐性)を高め、一般ユーザーがGPUマイニングを続けやすくする目的で開発されました。
主な特徴
- 複数の暗号アルゴリズムを組み合わせた構造
- ASIC(特定用途向け集積回路)による独占を防ぐためのメモリ強度の高さ
- GPUでのマイニングが最適化されている
- マイニングの公平性を維持し、分散化を促進する狙い
使用している暗号関数の例
Lyra2REv2では、以下のような暗号ハッシュ関数が段階的に実行されます:
- Blake
- Keccak
- Skein
- Groestl
- Lyra2(メモリ強度のある関数)
- CubeHash
- SHAvite-3
これにより、高いセキュリティと計算複雑性が実現されており、ハードウェアによる最適化が困難になっています。
採用通貨と背景
Lyra2REv2は主に「Vertcoin(VTC)」で採用され、ASIC耐性を維持し、個人マイナーに有利な環境を提供するために開発されました。ただし、後にVertcoinは「Lyra2REv3」などの新しいアルゴリズムに移行しています。
関連通貨
関連用語
まとめ
Lyra2REv2は、GPUマイニングを支援し、仮想通貨の分散性を守るために設計されたハッシュアルゴリズムです。複数の暗号関数を組み合わせることで、ASICによる専有を避ける工夫が施されています。現在では採用通貨が少なくなりつつありますが、アルゴリズム設計の参考事例としては今なお注目されています。