
長期保有している仮想通貨を活用したいなら、レンディングは有力な選択肢です。売却せずに貸し出すだけで、貸借料を受け取りながら放置で運用できます。
ただし、レンディングサービスはどこを選んでも同じではありません。利率だけでなく、対応通貨や貸出期間、返還のしやすさなど条件は様々です。「とにかく高利率を狙いたい」「必要なときにすぐ返還したい」「複利で増やしたい」など、目的によって選ぶべきサービスは変わります。
この記事では、PBR LENDING、Lendee、BitLending、らくらくちょコイン、コインチェック、GMOコインの6サービスを比較し、各条件の違いを分かりやすく整理します。専門サービスと取引所の違いやDeFiも含め、あなたの保有通貨や運用方針にぴったりの選び方を解説します。
仮想通貨レンディングサービス6社を比較|利率・対応通貨・貸出条件
仮想通貨レンディングを選ぶときは、利率だけでなく、貸したい通貨に対応しているか、資産をどのくらいの期間貸し出すことになるか、必要になったときに返還できるかまで確認する必要があります。
今回比較するのは、レンディング専門サービスのPBR LENDING、Lendee、BitLending、らくらくちょコインと、暗号資産取引所が提供するコインチェック、GMOコインの6サービスです。同じレンディングでも、利率の設定方法や資金拘束、返還のしやすさには違いがあります。
6社のレンディングサービス比較一覧
まずは、6サービスの主な条件を比較してみましょう。利率や貸出条件は変更される場合があるため、以下は2026年8月時点の情報です。
| サービス | 種類 | 主な年率・料率 | 主な対応通貨 | 貸出期間 | 最低貸出数量 | 返還・中途解約 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PBR LENDING | 専門サービス | 年利10%・12%(単利) | BTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDC | 30日間のロック期間・1年間 | 通貨ごとに設定 | レギュラーは30日経過後に返還請求可。プレミアムは原則1年間返還不可 |
| Lendee | 専門サービス | 最大年率12%(APR・単利) | BTC・ETH・XRP・USDT・USDC | ロックアップ期間なし | 通貨ごとに設定 | いつでも返還申請可。解約手数料なし |
| BitLending | 専門サービス | 年率7〜10%(APY・複利考慮) | BTC・ETH・XRP・SOL・USDT・USDC | 最低30日 | 通貨ごとに設定 | 30日経過後から返還申請可 |
| らくらくちょコイン | 専門サービス | 年率7〜10%(APY・複利考慮) | BTC・ETH・XRP・USDC | 最低30日 | BTC 0.0005、ETH 0.03、XRP 50、USDC 60 | 30日経過後から返還申請可 |
| コインチェック | 取引所 | 最大年率5% | Coincheck取扱通貨のうちFLRを除く | 14日・30日・90日・180日・365日 | 1万円相当 | 貸出中の途中解約不可 |
| GMOコイン(ベーシック) | 取引所 | 年率0.05〜10%(銘柄・コースによる) | 22銘柄 | 1・3か月(銘柄による) | 通貨ごとに設定 | 中途解約可。貸借料は受け取れず、解約手数料あり |
年率の表示方法はサービスによって異なり、PBR LENDINGやLendeeは単利ベース、BitLendingやらくらくちょコインは複利を考慮したAPYで表示されています。APYは貸借料を再投資した場合の複利効果を含むため、同じ10%でも単利の年率10%とAPY10%では意味が異なります。
そのため、表示年率の高さだけで順位を付けるのではなく、貸借料が元本へ自動で加えられるのか、自分で再度貸し出す必要があるのかまで含めて確認すると、実際の運用方法を比較しやすくなります。
6社を比べると、利率そのものだけでなく、一定期間固定して貸し出すタイプ、必要に応じて返還を申請しやすいタイプ、取引所で募集されている期間から選ぶタイプなど、契約の考え方が異なることが分かります。
最初は年率の高さに目が行きやすいですが、迷ったら「いつ返してもらえるか」から見てみると比較しやすいですよ。長く貸せるなら利率を重視し、途中で売る可能性があるなら返還条件を優先して考えてみましょう。
表示されている年率は、通貨や貸出期間、プランなどによって適用条件が異なります。最大年率だけで比較せず、自分が貸したい通貨に実際に適用される条件を確認することが大切です。
暗号資産を貸し出して貸借料を受け取る基本的な仕組みから確認したい場合は、仮想通貨レンディングとは?仕組み・利率・始め方・リスクを解説も参考にしてください。
PBR LENDING・Lendee・BitLending・らくらくちょコインの特徴
専門サービス4社は、いずれも暗号資産の貸出を中心にしていますが、契約の設計には違いがあります。PBR LENDINGは期間の異なるプランから選ぶ方式、Lendeeは貸出を続けるほど利率が段階的に上がる方式です。
BitLendingとらくらくちょコインは、一定期間の貸出後に返還を申請できる点が共通しています。一方で、対応通貨や最低貸出数量などが異なるため、同じような返還方式でも利用できる条件は同じではありません。
コインチェック・GMOコインの特徴
コインチェックは、複数の貸出期間から希望する条件を選んで申し込む比較的シンプルな仕組みです。貸出が成立すると満了まで中途解約できないため、期間を決めてから利用する必要があります。
GMOコインのベーシックは22銘柄に対応し、銘柄やコースごとに貸借料率と貸出期間が設定されています。また、円転特約を伴う貸暗号資産プレミアムも提供しており、ベーシックとは仕組みや利用条件が異なります。
6社はどんな人に向いている?
6社にはそれぞれ利率の決まり方や返還条件、対応通貨などに違いがあるため、単純に1社だけが優れているわけではありません。保有している通貨と、どのくらい資産を動かさずに貸せるかを基準にすると、自分に合うサービスを絞りやすくなります。
| サービス | 向いている人 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| PBR LENDING | 一定期間売却する予定のない暗号資産を、高めの固定利率で貸したい人 | レギュラーでも30日間、プレミアムでは原則1年間資産を動かせないため、長期保有する数量を貸し出しやすい |
| Lendee | 返還の自由度を残しながら、長期間貸し出して利率の上昇を狙いたい人 | ロック期間がなくいつでも返還申請できる一方、長く貸すほど適用利率が上がる |
| BitLending | 30日以上の貸出を前提に、貸借料を元本へ加えながら複利運用を続けたい人 | APYで表示され、30日経過後は月末返還と即時返還を使い分けられる |
| らくらくちょコイン | BTC・ETH・XRP・USDCを30日以上貸し出し、複利運用したい人 | BitLendingと似た返還方式のため、対応通貨や最低貸出数量が自分の保有状況に合うか確認したい |
| コインチェック | Coincheckで保有している暗号資産を、外部サービスへ送金せず貸し出したい人 | 14日から365日まで貸出期間を選べる一方、貸出開始後は満了まで中途解約できない |
| GMOコイン | GMOコインで保有している暗号資産を、銘柄ごとの募集条件から選んで貸したい人 | ベーシックは22銘柄に対応し、中途解約もできるが、貸借料や解約手数料の条件を確認する必要がある |
例えば、返還のしやすさを重視するならLendee、一定期間動かさない前提で利率を重視するならPBR LENDING、複利運用を続けたいならBitLendingやらくらくちょコインが候補になります。すでにコインチェックやGMOコインを利用しており、外部サービスへの送金を避けたい場合は、取引所の貸暗号資産サービスから検討する方法もあります。
ここで自分に合いそうなサービスをいくつか絞ったうえで、次章以降の詳しい条件を確認するのがおすすめです。次章からは、レンディング専門サービス4社と取引所の貸暗号資産サービスについて、利率の仕組みや貸出期間、返還条件などを個別に比較しながら紹介します。
レンディング専門サービス4社を比較
専門サービスを選ぶ場合は、どの通貨を貸せるかだけでなく、利率がどのように決まるか、いつ返還を請求できるかまで確認すると違いが見えやすくなります。ここからは4社それぞれの具体的な条件を確認します。
PBR LENDINGの特徴
PBR LENDINGはBTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDCの6通貨に対応し、レギュラーレンディングとプレミアムレンディングの2つのプランを提供しています。
- レギュラーレンディングは原則年利10%で、契約成立から30日間のロック期間がある
- プレミアムレンディングは原則年利12%で、契約成立から1年間は返還請求できない
- 最低貸出数量はBTC 0.0008、ETH 0.03、XRP 45、ADA 250、USDT・USDC 65
- ロック期間・契約期間中は原則として中途解約できず、特別な事情による解約では対象暗号資産の20%相当が解約手数料として控除される場合がある
PBR LENDINGは、返還までの期間を受け入れる代わりに、あらかじめ決まった利率で貸し出すタイプです。プレミアムを選ぶ場合は、1年間動かす予定のない数量かどうかが特に重要になります。
2つのプランや返還条件を詳しく確認したい場合は、PBR LENDINGの仕組み・利率・メリット・注意点を解説した記事も参考にしてください。
Lendeeの特徴
LendeeはBTC・ETH・XRP・USDT・USDCの5通貨に対応し、貸出期間が長くなるにつれて適用利率が上がる「Lendee Growth Yield」を採用しています。
- BTC・ETHは年率3%から始まり、361日以降は年率10%
- XRPは年率2%から始まり、361日以降は年率9%
- USDT・USDCは年率5%から始まり、361日以降は年率12%
- 最低レンディング期間やロック期間がなく、いつでも解約できる
- レンディングの解約手数料は無料で、返還請求後は原則10営業日以内に指定ウォレットへ送付される
- 返還時にはBTC 0.00005、ETH 0.0005、XRP 0.0001、USDT 4、USDC 4の返還手数料が設定されている
利率はAPR(単利ベースの年率)で表示されます。期間固定型ではなく、返還できる状態を保ちながら、長期になるほど適用利率が上がる点が特徴です。
段階利率や貸借料の計算、返還条件を詳しく確認したい場合は、Lendeeの利率・対応通貨・返還条件とリスクを解説した記事も参考にしてください。
BitLendingの特徴
BitLendingはBTC・ETH・XRP・SOL・USDT・USDCに対応し、通貨ごとに貸借料率が設定されています。
- BTC・ETHは年率8%、XRP・SOLは年率7%、USDT・USDCは年率10%
- 貸借料率はAPY(複利を含む年間利回り)で表示される
- 最低貸出数量はBTC 0.0022、ETH 0.07、XRP 75、SOL 1.3、USDT・USDC 200
- 貸出開始から30日間は返還請求できず、30日経過後はいつでも申請できる
- 月末返還では当月分の貸借料を受け取れ、翌月1日から7営業日以内に返還される
- 即時返還では当月分の貸借料を受け取らず、申請日の翌日から7営業日以内に返還される
30日経過後は、当月分の貸借料を受け取る月末返還と、貸借料を受け取らず早めに返還する即時返還を選べます。返還を急ぐ場合と貸借料を受け取りたい場合で方法を選べるのが特徴です。
貸借料の反映方法や貸出・返還の流れを詳しく確認したい場合は、BitLendingの利率・対応通貨・始め方・リスクを解説した記事も参考にしてください。
らくらくちょコインの特徴
らくらくちょコインはBTC・ETH・XRP・USDCに対応し、貸借料を元本へ加えながら運用を継続する仕組みです。
- BTC・ETHは年率8%、XRPは年率7%、USDCは年率10%
- 最低貸出数量はBTC 0.0005、ETH 0.03、XRP 50、USDC 60
- 最短貸出期間は30日間で、期間中は返還請求できない
- 30日経過後は月末返還または即時返還を選択できる
- 月末返還では当月分の貸借料を受け取り、翌月1日から7営業日以内に返還される
- 即時返還では当月分の貸借料を放棄し、申請日の翌日から7営業日以内に返還される
返還方式はBitLendingと似ていますが、対応通貨と最低貸出数量が異なります。特に少額で利用する場合は、保有数量が最低条件を満たしているかが比較ポイントになります。
専門サービス4社の違い
4社の違いは、細かな数値を並べるよりも、利率の決まり方と資産を戻せるタイミングに注目すると把握しやすくなります。
| サービス | 利率の設計 | 対応通貨数 | 資金拘束 | 返還の柔軟性 |
|---|---|---|---|---|
| PBR LENDING | 期間別の2プラン | 6通貨 | 30日間または1年間 | 契約期間による制約が大きい |
| Lendee | 貸出期間に応じて段階的に上昇 | 5通貨 | 最低期間・ロックなし | いつでも返還申請できる |
| BitLending | 通貨ごとに設定 | 6通貨 | 最低30日間 | 30日後は2種類の返還方法から選べる |
| らくらくちょコイン | 通貨ごとに設定 | 4通貨 | 最低30日間 | 30日後は2種類の返還方法から選べる |
PBR LENDINGは期間を決めて貸し出す設計、Lendeeは返還の自由度を保ちながら長期利用しやすい設計です。BitLendingとらくらくちょコインは最低30日という共通点があるため、対応通貨や最低貸出数量まで含めると候補を絞りやすくなります。
取引所の貸暗号資産サービスを比較
コインチェックとGMOコインでは、取引所で保有している暗号資産を貸し出せます。専門サービスとの大きな違いは、別のレンディング事業者へ資産を移さず、取引所のサービスとして利用できる点です。
コインチェックの貸暗号資産サービス
コインチェックでは、取引アカウントから貸暗号資産アカウントへ暗号資産を振り替え、受付中の貸出期間を選んで申し込みます。申請後は、承認されると貸出が開始されます。
- Coincheckが取り扱う暗号資産のうち、FLRを除いた通貨が対象
- 貸出期間は14日・30日・90日・180日・365日の5種類
- 年率は期間に応じて1%・2%・3%・4%・5%
- 最低貸出数量は日本円換算で1万円相当以上
- 貸出期間満了前の中途解約はできない
- 貸出中の暗号資産は売却や取引アカウントへの振替ができない
コインチェックは、貸出期間を決めて満了まで保有する前提の仕組みです。貸出中に売却する可能性がある場合は、長い期間を選ぶほど資産を動かしにくくなる点に注意が必要です。
貸出申請から返還までの仕組みを詳しく確認したい場合は、コインチェックの貸暗号資産サービスの仕組み・利用料率・貸出期間・リスクを解説した記事も参考にしてください。
GMOコインの貸暗号資産サービス
GMOコインには、「貸暗号資産ベーシック」と「貸暗号資産プレミアム」があります。ベーシックは銘柄ごとに貸出条件が設定される貸暗号資産サービスで、プレミアムは円転特約や日本円の証拠金を伴う仕組みです。
- ベーシックは22銘柄が対象で、貸借料率は年率0.05〜10%
- BTCは年率1.3%、ETHは年率1%・3%、XRPは年率1%で、主要通貨が一律に高利率というわけではない
- 年率10%はDOT・ATOMなど一部銘柄の3か月コースに設定されている
- ベーシックは中途解約できるが、貸借料は受け取れず、受取予定貸借料の10%が中途解約手数料となる
- プレミアムはBTC・ETH・XRPが対象で、通常の貸借料ではなく年率15%以上の特約権料を受け取る
- プレミアムでは貸出する暗号資産に加えて日本円の証拠金が必要で、原則として中途解約できない
プレミアムには円転特約(条件により日本円で決済する仕組み)があり、判定結果によっては貸し出した暗号資産ではなく、定められた特約レートに基づく日本円を受け取ります。価格が特約レートを上回った場合でも、その水準を超える値上がり益は得られません。
コインチェックとGMOコインの違い
両社の違いは、単純な最大年率よりも、どのような契約から選べるかと中途解約の扱いに表れています。
| 比較項目 | コインチェック | GMOコイン(ベーシック) |
|---|---|---|
| 貸出期間 | 14日・30日・90日・180日・365日 | 1・3か月(銘柄による) |
| 貸借料率 | 年率1〜5% | 年率0.05〜10%(BTC 1.3%、ETH 1〜3%、XRP 1%など) |
| 中途解約 | 不可 | 可。ただし貸借料は受け取れず、解約手数料あり |
| 募集 | 受付中の通貨・期間から申し込む | 募集されている銘柄・コースから申し込む |
コインチェックは貸出期間に応じて年率が決まり、貸出開始後は満了まで中途解約できません。一方、GMOコインのベーシックは銘柄やコースによって貸出期間と貸借料率が異なり、中途解約にも対応しています。
貸出期間を固定して利用するか、銘柄ごとの条件や中途解約の扱いまで含めて選ぶかによって、利用しやすいサービスは変わります。
レンディング専門サービスと取引所の違い|メリット・デメリットを比較
専門サービスと取引所では、個々の利率や期間だけでなく、暗号資産をどこから貸し出すかという利用方法そのものが異なります。
レンディング専門サービスと取引所の違い
専門サービスでは、取引所やウォレットで保有している暗号資産をレンディング事業者へ送金して貸し出すのが基本です。取引所型では、その取引所で保有している暗号資産を貸暗号資産サービスへ申し込みます。
| 比較項目 | レンディング専門サービス | 取引所の貸暗号資産サービス |
|---|---|---|
| サービスの位置付け | 暗号資産の貸出に特化 | 取引所が提供する機能のひとつ |
| 資産の移動 | 取引所・ウォレットから送金する | 取引所内の資産を利用する |
| 条件の選び方 | 事業者ごとの貸出・返還条件を比較する | 取引所が募集する通貨・期間から選ぶ |
| 利用時の特徴 | レンディング条件を重視して選びやすい | 売買に使う口座から利用しやすい |
イメージとしては、専門サービスは「レンディングの専門店」、取引所は「売買も貸出もできる総合店」に近いです。条件を細かく選びたいなら専門サービス、今使っている口座から始めたいなら取引所、と考えると違いが分かりやすいですよ。
別サービスへ資産を移してでも貸出条件を選びたいか、現在利用している取引所の中で完結させたいかが、両者を分ける大きなポイントです。
レンディング専門サービスのメリット・デメリット
専門サービスは、レンディングそのものを目的としてサービスを比較できる反面、取引所とは別の事業者へ資産を移す必要があります。
- 比較的高い利率が設定される場合がある
- 貸出期間や返還方法などの条件からサービスを選びやすい
- 取引所やウォレットから暗号資産を送金する必要がある
- 契約によっては一定期間資産を動かせない
- 貸出先となる事業者の信用リスクを負う
高い利率がどのように成り立っているのかまで確認したい場合は、仮想通貨レンディングの報酬が高くなる理由と利率の仕組みも参考にしてください。
取引所の貸暗号資産サービスのメリット・デメリット
取引所型は、すでに保有している資産を利用しやすい一方、利用できる条件は取引所側の募集状況に左右されます。
- 購入した仮想通貨を同じ取引所内で貸し出しやすい
- 別サービスへ送金する手間を抑えやすい
- 希望する通貨や期間が募集されていない場合がある
- 貸出中は売却や送金などが制限される場合がある
- 中途解約の可否はサービスやプランによって異なる
利用のしやすさを重視する場合には候補になりますが、取引口座に保有していることと、いつでも自由に売却できることは同じではありません。貸出後の制限まで確認して利用しましょう。
仮想通貨レンディングの選び方
ここまでの比較で候補が複数残る場合は、利用方法や保有状況から絞り込んでいきます。国内事業者だけでなく、暗号資産を自分で管理できる人にはDeFiという選択肢もあります。
上級者にはDeFiレンディングという選択肢もある
取引所や専門サービスへ貸し出す方法とは別に、自分のウォレットをDeFiのレンディングプロトコルへ接続して利用する方法があります。
DeFiでは、国内事業者を介さず、ブロックチェーン上のスマートコントラクト(条件を自動実行する仕組み)を利用して暗号資産を貸し出します。
一方で、ウォレットの秘密鍵管理やネットワークの選択、送金操作などを自分で行う必要があります。誤送金やスマートコントラクトの脆弱性など、国内事業者を利用する場合とは異なるリスクがあるため、一定の知識が必要です。
仕組みや借入を含めた利用方法まで確認したい場合は、DeFiレンディングの仕組みや利用方法を解説した記事も参考にしてください。
取引所・専門サービス・DeFiの違いから選ぶ
3つの方法は、同じ基準で優劣を付けるより、どこまで自分で操作・管理したいかで考えると選びやすくなります。
| 比較項目 | 取引所 | 専門サービス | DeFi |
|---|---|---|---|
| 選びやすいケース | 普段使う取引所から始めたい | 貸出条件を比較して選びたい | 自己管理で幅広く運用したい |
| 必要な操作 | 取引所内での申込が中心 | 外部への送金が必要 | ウォレット接続やネットワーク操作が必要 |
| 自己管理の範囲 | 比較的小さい | 送金時などに自己管理が必要 | 大きい |
| 選択肢の広さ | 取引所の募集条件による | サービスごとの条件を比較できる | 利用するプロトコルを自分で選ぶ |
操作の分かりやすさを重視するなら取引所、貸出条件を比較して選びたいなら専門サービス、自己管理を前提に選択肢を広げたいならDeFiという整理ができます。
そもそもレンディング以外の長期運用方法と迷っている場合は、ステーキングとレンディングを安全性・利回り・流動性から比較した記事も判断材料になります。
貸したい仮想通貨に対応しているか確認する
利用方法を決めても、保有している通貨が対象でなければ貸し出せません。BTCやETHは比較的選択肢が多い一方、XRPやステーブルコインなどは利用できるサービスが異なります。
そのため、保有通貨から利用可能なサービスを絞り、その中で条件を比較すると候補を整理しやすくなります。
BTC・ETH・ステーブルコインごとの特徴から考えたい場合は、仮想通貨レンディングに向いている通貨を比較した記事も参考にしてください。
利率と貸出期間・返還条件を合わせて確認する
表示利率が高くても、必要なタイミングで資産を戻せなければ、自分の運用方針には合わない場合があります。特に売却する可能性がある通貨では、利率と資金拘束を切り離して考えないことが重要です。
最低貸出期間、中途解約の可否、返還申請から実際に暗号資産が戻るまでの時間を確認し、貸出中に売却する可能性があるかも考えて選びましょう。
貸し出す前に一度、「この通貨を数か月以内に売りたくなる可能性はないか?」と考えてみてください。少しでも売却する可能性があるなら、年率が高くても長期間動かせないプランは避ける、という決め方もできますよ。
最低貸出数量や手数料を確認する
最低貸出数量はサービスや通貨によって異なります。保有数量が条件に届かなければ利用できないため、少額から始める場合は先に確認しておきましょう。
また、専門サービスでは取引所からの送金時や返還時に手数料が発生する場合があります。少額になるほど手数料が運用結果へ与える影響も大きくなりやすいため、表示利率だけでなく実際に貸し出せる数量とコストを確認する必要があります。
事業者リスクや資産管理方法を確認する
最後に、どこへ資産を預け、誰が管理するのかを確認します。利用方法によって注意するリスクは異なります。
- 取引所や専門サービスでは、貸出先となる事業者の信用リスクがある
- 貸出条件によっては、価格変動が起きてもすぐに売却できない
- 返還申請後も、実際に暗号資産が戻るまで時間がかかる場合がある
- DeFiでは、スマートコントラクトやウォレットの自己管理に関するリスクがある
受け取れる貸借料だけでなく、自分がどのリスクまで許容できるかを基準に利用範囲を決めることが重要です。
元本保証や事業者破綻などを詳しく確認したい場合は、仮想通貨レンディングで知っておきたいリスクと注意点を解説した記事も参考にしてください。
仮想通貨レンディングサービスのよくある質問
レンディングサービスを検討するときに生じやすい疑問を、結論から簡潔に確認します。
仮想通貨レンディングは元本保証される?
元本保証ではありません。貸し出した通貨の価格変動に加えて、貸出先や事業者の状況によって返還へ影響が生じる可能性があります。
利率が高いレンディングサービスを選べばいい?
利率だけでは判断できません。貸出期間や返還条件、手数料なども異なるため、高い利率を受け取るためにどのような条件を受け入れる必要があるかまで確認しましょう。
レンディング中でも仮想通貨を売却できる?
原則として、貸出中の仮想通貨をそのまま売却することはできません。契約終了や返還が必要ですが、中途解約や返還を申請できる時期はサービスによって異なります。
専門サービスと取引所はどちらが初心者向き?
一律には決められません。普段利用する口座から始めやすい取引所と、貸出条件を比較して選びやすい専門サービスでは特徴が異なるため、自分が仕組みを理解しやすい方法を選ぶことが大切です。
DeFiレンディングとの違いは?
国内の取引所や専門サービスでは事業者を介して貸し出しますが、DeFiでは自分のウォレットからプロトコルを利用します。ウォレット管理やスマートコントラクトに関する責任を自分で負う範囲が広い点が大きな違いです。
まとめ|レンディングサービスは利率だけでなく貸出条件やリスクも比較して選ぼう
6社を比較すると、専門サービスには期間固定型や返還しやすいタイプなどの違いがあり、取引所にもそれぞれ異なる貸出方法があります。最大年率だけを並べても、自分に合うサービスまでは判断できません。
専門サービスを選ぶなら貸出期間や返還方法まで比較し、取引所を選ぶなら普段の利用しやすさだけでなく募集条件も確認しましょう。DeFiは自己管理できる範囲を広げたい場合の別の選択肢です。
保有している通貨を、どのくらいの期間なら動かさずに貸せるのかを基準に候補を絞ると、利率の高さだけに左右されず、自分の運用方針に合った方法を選びやすくなります。
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