
「仮想通貨で資産を増やしたいけれど、どこまでお金を入れていいのか分からない」「気づけばポートフォリオの大半が仮想通貨になっていて不安…」。そんなモヤモヤを感じている方は少なくありません。値上がりのニュースやSNSの成功体験を見ていると、つい自分も「もっと入れた方がいいのでは」と思ってしまいがちです。
しかし、仮想通貨は値動きが大きく、短期間で資産が増える可能性がある一方で、同じくらいのスピードで大きく減るリスクも抱えています。 大切なのは、「どれだけ増えるか」ではなく「どこまで減っても生活を守れるか」という視点を先に持つこと です。ここを曖昧にしたまま投資額だけを増やしていくと、「気づいたらほぼ全財産が仮想通貨」という危うい状態になりかねません。
本記事では、まず自分の リスク許容度 を確認し、その範囲から逆算して「生活防衛資金」と「投資に回してよいお金」を切り分けたうえで、全資産の中で仮想通貨をどの程度にとどめるかという線引きの考え方を整理していきます。さらに、仮想通貨部分の中での配分やマイルールの作り方、やりがちな失敗パターンまで具体的に解説し、「仮想通貨を全財産にしないためのポートフォリオ戦略」を一緒に組み立てていきましょう。
なぜ「仮想通貨=全財産」は危険なのか
仮想通貨は少ない元手から大きなリターンを狙える一方で、価格の上下が激しい資産です。株式や投資信託に比べても値動きの幅が大きく、この値動きの激しさを ボラティリティ価格変動の振れ幅 と呼びます。
SNSやニュースでは「短期間で資産が◯倍になった」という派手な成功談が目に入りやすく、「自分も全力で乗らないと損をするのでは?」と感じてしまいがちです。 しかし、誰かの成功の裏側では、同じくらいのスピードで大きな損失を抱えた人も存在します。
仮想通貨を「全財産」に近いボリュームで持ってしまうと、価格が半分になっただけで生活そのものが揺らぐ可能性があります。家賃や生活費、将来の資金まで一緒に値動きにさらされる状態は、精神的にも非常に苦しいものです。 大事なのは「どれだけ増やせるか」ではなく「どこまで減っても生活を守れるか」を先に決めておくことです。
価格暴落・ハッキング・詐欺など、仮想通貨特有のリスクの種類を一度整理しておきたい人は、 仮想通貨のリスクとは?詐欺・暴落・ハッキングの回避法を初心者向けに解説 で全体像を押さえておくと、このページの内容も理解しやすくなります。
この記事では、「リスク許容度」という考え方から逆算して、仮想通貨を持つ量や位置づけを整理し、「全財産を仮想通貨にしない線引き」の作り方を解説していきます。
リスク許容度とは?まずは「自分が耐えられる損失額」を知る
仮想通貨に限らず、どんな投資でも「どれくらい増えそうか」より先に考えるべきなのが、「どこまで減っても耐えられるか」というラインです。ここが曖昧なままスタートしてしまうと、相場が少し下がっただけで不安になり、想定外のタイミングで売買してしまいがちです。
そこで鍵になるのが、自分のリスク許容度を把握することです。この章では、リスク許容度をいくつかの側面から分解し、「自分はどのくらいの損失なら本当に耐えられるのか」を具体的にイメージできるようにしていきます。
リスク許容度の3つの側面
投資における リスク許容度どこまで損に耐えるか とは、「どこまでの損失なら自分の生活やメンタルが壊れないか」を表す指標です。単に性格だけでなく、収入や貯蓄、家族構成などさまざまな要素が関わります。
考えるべきポイントは大きく3つあります。
- 金額的リスク許容度:いくらまで減っても生活が成り立つか
- 精神的リスク許容度:含み損をどの程度まで冷静に見ていられるか
- 時間的リスク許容度:何年くらい値動きを気にせずに放置できるか
同じ100万円の損失でも、「ボーナスでカバーできる会社員」と「数ヶ月の生活費に相当するフリーランス」では重さがまったく違います。自分がどの立場に近いのか、客観的に考えることがスタート地点です。
ライフスタイルによって変わる上限ライン
リスク許容度は、年齢やライフステージによっても大きく変わります。独身で実家暮らしなら多少の損失を背負っても生活は回るかもしれませんが、家族を養っている立場で同じことをすれば、家計へのダメージは大きくなります。
安定した収入があり、貯蓄も十分な人ほどリスクを取りやすく、収入が不安定で貯蓄も少ない人ほど慎重になるべきです。特に、ローンや教育費など将来の固定的な出費が見えている場合、それらに充てるべきお金を仮想通貨に回してしまうのは避けなければなりません。
かんたんセルフチェックのやり方
まずは「1年間で◯万円マイナスになっても、本当に生活に支障が出ないか?」をイメージしてみます。ただ何となく「大丈夫そう」と感じるのではなく、家計の数字とセットで考えることが大切です。
- 現在の貯蓄額と、毎月の手取り・支出を紙やメモに書き出す
- 仕事を失った場合に、何ヶ月生活できるかをざっくり計算する
- 「この金額までなら減っても生活は維持できる」というラインを決める
このラインよりも上の金額を、投資に回せる「攻めの資金」と考えていくと、感情に流されにくくなります。
まずは生活を守る「生活防衛資金」の線引きをする
仮想通貨にどれだけ回していいかを考える前に、「ここから下は絶対に減らしてはいけない」という土台となるお金を決めておく必要があります。相場がどれだけ上下しても、家賃や食費、光熱費などの日々の支払いが揺らがない状態をつくることが、長く投資を続けるための前提条件です。
この章では、その土台となるお金=生活防衛資金の考え方を整理し、「いくらあれば安心して投資に挑戦できるのか」「どこから先がお金を増やすための余剰資金なのか」という線引きを具体的に見ていきます。
生活費・生活防衛資金・投資用資金を3つのバケツで分ける考え方を、家計全体の資金計画として整理したい人は、 なぜ「余剰資金」以外で投資してはいけないのか?生活を守る資金計画の立て方 もあわせて読んでみてください。
生活防衛資金とは?
投資を考える前に、まず確保しておきたいのが 生活防衛資金数ヶ月分の生活費 です。これは、失業や病気などで収入が途絶えたときにも、しばらく生活を維持するための「最後の砦」となるお金です。
生活防衛資金は、価格が大きく変動する資産ではなく、普通預金や定期預金など「いつでも引き出せて、ほとんど値段が変わらない場所」に置いておくのが基本です。 この部分にだけは、絶対に手を付けないというルールを決めておくことが重要です。
何ヶ月分をキープしておくべきか
生活防衛資金の目安は、収入の安定度によって変わります。一般的には次のように考えると無理がありません。
- 会社員:生活費の3〜6ヶ月分
- フリーランスや自営業:生活費の6〜12ヶ月分
- 収入が不安定・転職活動中:生活費の12ヶ月分以上を目標
この目安はあくまで「最低ライン」です。不安を感じやすい人は、少し多めに持っておいた方が、仮想通貨の値動きを落ち着いて見ていられます。
ありがちなNGパターン
ありがちな失敗は、「今は大丈夫だから」と言って生活防衛資金まで含めて仮想通貨を買ってしまうケースです。価格が上がっているうちは良くても、相場が反転した途端に生活費が足りなくなり、安値で売らざるを得なくなります。
生活防衛資金は、投資資金とは別枠で管理しましょう。
「残高が減ってきたら補充する」「この口座の残高には絶対に手を付けない」といったルールを、あらかじめ決めておくと守りやすくなります。
生活防衛資金と投資資金の区別がついていないと、気付かないうちに「全財産を仮想通貨に近い状態」にしてしまう危険があります。まずはこの線引きをはっきりさせることから始めましょう。
全財産の中での「仮想通貨の許容割合」を決める
生活防衛資金のラインが決まったら、次は「残りの資産のうち、どれくらいを投資に回し、その中からどれだけを仮想通貨に充てるか」を考えていきます。ここを曖昧なままにしておくと、値上がりしているときに感情のまま買い増ししてしまい、気付いたら全財産が仮想通貨に近い状態…ということになりかねません。
大切なのは、株式や投資信託、現金などを含めた「全体のバランス」の中で仮想通貨の位置づけを決めることです。この章では、資産全体のイメージをつかみながら、自分に合った仮想通貨の割合をざっくりと決めるための考え方を整理していきます。
ポートフォリオ全体のイメージを作る
生活防衛資金を確保したら、残りの金融資産をどのように配分するかを考えます。この資産配分の全体像を ポートフォリオ資産の組み合わせ と呼びます。
代表的な資産クラスとしては、現金・預金、債券・年金などの安定資産、株式・投資信託、そして仮想通貨などのハイリスク資産があります。仮想通貨はこの中でも値動きが大きい部類に入るため、「スパイス的な位置づけ」にとどめるのが基本です。
投資経験別・仮想通貨の目安比率
あくまで一例ですが、投資経験や性格に応じて、仮想通貨の比率は次のように考えると無理が少なくなります。
| タイプ | 仮想通貨の目安比率 | イメージ |
|---|---|---|
| 初心者 | 全金融資産の5〜10% | 基本は現金・投信中心、仮想通貨はお試し枠 |
| 中級者 | 全金融資産の10〜20% | 株や投信に慣れていて、値動きを理解している |
| 上級者 | 全金融資産の20〜30% | リスクを理解した上で、自分でコントロールできる |
ここでのポイントは、「比率の上限」を先に決めておくことです。相場が上がって仮想通貨の評価額が増えてきたときも、その比率を超えないように調整することで、全財産が仮想通貨に偏りすぎるのを防げます。
そのうえで、BTC・ETHを軸にアルトコインをどう組み合わせていくかという「中身の分散」については、 【投資の基本】仮想通貨で「分散投資」が生命線である理由|BTC・ETH以外に何をどう組み合わせるか で具体的なパターンを紹介しているので、ポートフォリオ設計の参考にしてみてください。
例:総資産500万円の場合のイメージ
たとえば総資産が500万円の人が、「仮想通貨は全体の10%まで」と決めた場合、仮想通貨に回して良い金額は最大で50万円です。もし相場が上がって80万円になったら、30万円分を他の資産や現金に振り替える、というイメージになります。
「いくら買うか」ではなく「全体のうち何%まで許容するか」を基準にすると、熱くなって買い増ししすぎることを防ぎやすくなります。
仮想通貨部分の中でも「リスクの濃淡」をつけて配分する
全体の中で「仮想通貨はこのくらいまで」と割合を決めても、その仮想通貨の中身がすべて同じリスク水準とは限りません。ビットコインと、出来たばかりの草コインでは、値動きの大きさもプロジェクトの安定性もまったく違います。
そこで大事になるのが、仮想通貨枠の中でも「守り」と「攻め」を分けておくことです。この章では、コアとサテライトの考え方やステーブルコインの役割、1銘柄集中を避けるための上限設定などを通じて、「同じ仮想通貨の中でどうリスクをコントロールするか」を整理していきます。
コアとサテライトの考え方
同じ仮想通貨の中でも、値動きやプロジェクトの安定性には差があります。ビットコインやイーサリアムのように時価総額が大きく認知度も高い銘柄と、新しく生まれたばかりの小規模な銘柄では、リスクの大きさが違います。
ポートフォリオの中心を「コア」、値動きの大きい銘柄を「サテライト」と分けて考えると、バランスを取りやすくなります。たとえば、仮想通貨枠の70〜80%をビットコイン・イーサリアムなどのコアに、残りをテーマ性のあるアルトコインに充てる、といったイメージです。
具体的にどの銘柄が「コア寄り」で、どの銘柄が「テーマ性のあるアルトコイン」にあたるのかをイメージしたい場合は、 コインチェック取扱通貨36銘柄一覧|初心者におすすめの銘柄と選び方 で、ジャンルや特徴ごとに整理しているので、「どれをコアにして、どれをスパイスにするか」を考えるヒントになります。
ステーブルコインの役割
値動きがほとんどなく、法定通貨と価値を連動させることを目指した通貨を ステーブルコイン価格連動型通貨 と呼びます。ステーブルコインは、現金に近い感覚で一時的な待機資金として使えるため、「次に買いたい銘柄を待つ間の置き場所」として便利です。
ただし、発行体の信用リスクや規制リスクなど、独自のリスクも存在します。「現金と完全に同じ」とは考えず、あくまで仮想通貨枠の中での現金ポジションとして使うイメージを持つと良いでしょう。
1銘柄集中を避けるための上限決め
値上がりしそうな銘柄を見つけると、一つに資金を集中させたくなりますが、これは大きなリスクにつながります。プロジェクトごとのトラブルやハッキング、規制ニュースなど、個別要因で大きく値下がりするケースも少なくありません。
たとえば「1銘柄あたり仮想通貨枠の30%まで」「時価総額の小さい銘柄は合計で20%まで」といった自分なりの上限を決めておくと、極端な偏りを防ぎやすくなります。
リスク許容度から逆算するポートフォリオ設計ステップ
ここまでで、「どこまでの損失なら耐えられるか」というリスク許容度や、生活防衛資金・仮想通貨の許容割合といった考え方を整理してきました。あとは、これらを自分の家計に当てはめて、具体的な数字と行動に落とし込んでいく段階です。
いきなり完璧な設計図を作る必要はありませんが、ある程度の手順を決めておくと、「なんとなく」で買い増ししてしまうことを防ぎやすくなります。この章では、リスク許容度から逆算してポートフォリオを組む流れを、5つのステップに分けて見ていきましょう。
設計の5ステップ
ここまでの考え方を踏まえて、「自分のリスク許容度から逆算して仮想通貨の配分を決める」具体的な手順を整理してみましょう。
- 現在の総資産額と、毎月の収支(手取りと支出)を書き出す
- 生活防衛資金として、何ヶ月分の生活費を確保するか決めて別枠に置く
- 残りの資産のうち、「投資に回してもいい金額」を算出する
- その投資資金の中で、仮想通貨に回す上限%(例:10%)を決める
- 仮想通貨枠の中を、コアとサテライトなどに分けて配分を決める
この手順を一度整理しておくと、相場が動いたときにも「自分のルールに照らしてどうするか」を冷静に判断しやすくなります。
ケース1:独身会社員・貯金300万円の例
例えば、独身会社員で貯金が300万円、毎月の生活費が15万円というケースを考えてみます。この人が、生活防衛資金を6ヶ月分(90万円)と決めたとしましょう。
残りの210万円が「投資に回してもよいお金」です。ここで「仮想通貨は投資資金のうち最大20%まで」とルールを設定すると、仮想通貨に回してよい金額は最大42万円になります。この範囲内で、ビットコイン・イーサリアムなどに配分していく形です。
ケース2:既婚・子持ち・貯金800万円の例
一方、既婚で子どもがおり、貯金が800万円、毎月の生活費が25万円というケースでは、より慎重な設計が必要です。たとえば生活防衛資金を12ヶ月分(300万円)とし、教育費など近い将来に使う予定の資金として200万円を別枠にする、といった考え方もあります。
残りの300万円が投資可能な資金になりますが、「家族持ちなので仮想通貨は全体の10%まで」と決めた場合、仮想通貨枠は30万円です。金額としては独身会社員の例より少なくなりますが、その分、家計全体の安定性は高まります。
また、「自分のリスク許容度や家計の状況に、そもそもどの取引所が合っているのか」を整理したい場合は、 コインチェックが向いている人・向いていない人|GMOコイン・bitFlyerとの比較でわかるタイプ診断 を読むと、タイプ別にどのような使い方が合うのかイメージしやすくなります。
相場に振り回されないためのマイルール作り
せっかくリスク許容度や配分を決めても、実際に相場が動き始めると「予定どおりに行動すること」が一番難しくなります。急騰しているときには欲が出て、急落しているときには恐怖や焦りが強くなり、気付けば当初の方針を忘れてしまう、というのは誰にでも起こりうることです。
そこで役に立つのが、あらかじめ「こういう状況になったら、こう行動する」と決めておくマイルールです。この章では、自分の感情のクセを理解したうえで、具体的な行動ルールやリバランスの仕組みを用意し、相場に振り回されにくくするためのヒントをまとめていきます。
感情に左右されやすいポイントを知る
仮想通貨の大きな値動きは、喜びと不安の両方を強く刺激します。価格が上がると「もっと買っておけばよかった」と感じ、下がると「今の損を取り返したい」と焦ってしまうことがあります。
こうした感情にそのまま従って売買を繰り返すと、結果的に高値掴みと安値売りを繰り返しやすくなります。自分がどんな場面で感情的になりやすいか、あらかじめ意識しておくことが大切です。
マイルールの具体例
感情に流されないためには、あらかじめ「こうなったらこうする」というマイルールを決めておくのが有効です。
- 仮想通貨の比率が全資産の◯%を超えたら、新規の買い増しはしない
- 急騰・急落のときは、その日は売買せず翌日まで待つ
- 月に見直すタイミングを1〜2回に限定し、毎日の値動きでは判断しない
ルールは難しいものである必要はありません。「自分が守れそうなシンプルなルール」を紙やメモアプリに書き出し、見える場所に置いておくことが何より重要です。
毎月一定額をコツコツ積み立てることで値動きと上手につき合う考え方は、 積立投資が安心なワケ|仮想通貨の激しい値動きと上手につき合うコツ で詳しく解説しています。ここで決めたマイルールと組み合わせることで、「具体的にどう買っていくか」のイメージがつかみやすくなります。
リバランスでバランスを整える
仮想通貨の価格が大きく上がると、当初決めていた比率よりも仮想通貨の割合が増えすぎてしまうことがあります。このときに有効なのが、 リバランス資産配分の調整 です。
たとえば「仮想通貨は全体の10%まで」と決めていたのに、相場上昇で15%になってしまった場合、超過分の5%を売却して現金や他の資産に振り替えることで、もとの配分に近づけます。これを半年に一度など、あらかじめ決めたタイミングで行うと、全財産が仮想通貨に偏りすぎるのを防げます。
やりがちな失敗パターンと、その防ぎ方
リスク許容度や配分ルールを頭では理解していても、実際の行動ではつい踏み外してしまうことがあります。特に仮想通貨のように値動きが激しい市場では、「もう少しリスクを取っても大丈夫だろう」と判断が甘くなりやすく、気づいたときには自分の想定を大きく超えた賭け方になっていることも少なくありません。
そこでこの章では、多くの人が陥りやすい失敗パターンと、その背景にある心理、そして具体的な防ぎ方を整理していきます。「自分もやってしまいそうだな」と感じるポイントがあれば、あらかじめ対策を決めておくことで、将来の大きな後悔を減らすことにつながります。
「仮想通貨で損する人にはどんな共通点があるのか?」をもっと俯瞰して知りたい場合は、 仮想通貨で損する人はこんな人|共通点と回避策 で代表的なパターンと回避策をまとめているので、自分に当てはまる点がないかチェックしてみてください。
レバレッジや借金に頼ってしまう
「短期間で大きく増やしたい」という気持ちから、 レバレッジ取引元本以上の取引 に手を出したり、借金やクレジットカードのキャッシングで仮想通貨を買ってしまう人もいます。しかし、これはリスク許容度を簡単に超えてしまう代表的なパターンです。
レバレッジをかけた取引では、小さな値動きでも大きな損失になり、元本を失うだけでなく、追加入金を求められることさえあります。借金をしてまで仮想通貨を買うのは、原則として避けるべき行動です。
草コインに全力投資してしまう
SNSなどで話題になりやすいのが、知名度の低い小型銘柄、いわゆる 草コイン時価総額の小さい銘柄 です。確かに短期間で数倍になる可能性もありますが、その逆に大きく下落してほぼ価値がなくなるケースも珍しくありません。
草コインは、「あくまで仮想通貨枠の一部にとどめる」くらいのスタンスが現実的です。「草コイン合計で仮想通貨枠の20%まで」といった上限を決めておくと、全財産を賭けてしまうような事態を防ぎやすくなります。
SNSの情報に振り回される
SNSには有益な情報も多い一方で、「今すぐ買わないと損をする」と煽るような投稿も少なくありません。誰かの成功体験や、インフルエンサーの発信だけを基準にしていると、自分のリスク許容度やルールを簡単に無視してしまいます。
情報収集をすること自体は大切ですが、最終的な判断は必ず自分のルールと照らし合わせて行いましょう。「この情報どおりに動いたら、自分のルールはどう変わるか?」と一度立ち止まって考える癖をつけると、極端な行動を避けやすくなります。
なお、値動きや自分の行動だけでなく、「どの取引所に預けるか」という点もリスク管理の一部です。
コインチェックについては、
コインチェックは危ない?過去のハッキングと現在の安全性のポイント
で、2018年のハッキング事件の経緯や現在のセキュリティ体制を整理しているので、「価格変動以外のリスク」についても押さえておきたい方は合わせて確認しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
ここまで、リスク許容度の考え方や生活防衛資金の線引き、仮想通貨の割合の決め方などを解説してきましたが、「自分の場合はどう考えればいいのか」「具体的な行動に落とし込むときに迷いそう」と感じた方も多いかもしれません。
この章では、読者からよく挙がりやすい疑問をQ&A形式でまとめました。細かい正解を探すというよりも、「考え方の軸」を確認するつもりで、自分の状況に当てはめながら読んでみてください。
仮想通貨の比率は具体的に何%が正解ですか?
一般的な目安としては、投資初心者なら全金融資産の5〜10%程度にとどめるのが無難です。ただし、「安定した収入があるか」「生活防衛資金を十分に確保できているか」などによって、適切な比率は変わります。
迷ったときは、「仮想通貨が半分になっても、その後の生活が破綻しないか?」を基準に考えてみてください。それでも不安が残るなら、比率をさらに下げるのも立派な選択です。
少額しかない場合でも分散した方がいいですか?
資金が少ないうちは、無理に多くの銘柄に分散させる必要はありません。むしろ、ビットコインやイーサリアムなど、ある程度実績のある銘柄に絞った方が、管理もしやすくなります。
ある程度資金が増えてきたら、徐々に銘柄数を増やしていくイメージで十分です。「最初から完璧な分散」を目指すより、「無理のない範囲で少しずつ整えていく」くらいの感覚で問題ありません。
すでに仮想通貨に入れすぎていると気づいた場合は?
「思った以上に仮想通貨の割合が高くなっていた」と気づいたら、まずは現在の全資産に占める仮想通貨の割合を計算してみましょう。そのうえで、自分が許容できる上限%を決め、そこまで徐々に減らしていくのが現実的です。
一度に全てを売るのではなく、相場や税金の影響も考えながら、数回に分けて調整していくと、心理的な負担も小さくなります。
相場が下がっていて、損切りしたくありません。
相場が大きく下がっているときに損切りするのは、とても勇気がいる判断です。ただし、「今の保有量を維持し続けることで、今後の生活に支障が出ないか」という視点も忘れてはいけません。
必要であれば、「ここまで戻ったら一部を売る」「この水準まで下がったら、これ以上は買い増ししない」といったラインを決め直し、将来の自分が選択しやすくなるようなルールを再設定してみてください。
投資初心者は、まず何から始めればいいですか?
いきなり銘柄選びをするのではなく、まずは家計の現状把握から始めるのがおすすめです。毎月の収支と貯蓄額を書き出し、「生活防衛資金」と「投資に回せる余剰資金」を分けて考えましょう。
そのうえで、少額から積立を始め、値動きに慣れながらルールを整えていくと、極端な失敗をしにくくなります。仮想通貨はいつでも買えますが、生活の安定は一度崩れると立て直しに時間がかかるため、順番を間違えないことが大切です。
仮想通貨については、「一気に大金を入れる」のではなく、家計で決めた上限の範囲で少額から積立するスタイルが、リスクをコントロールしやすい始め方です。
例えばコインチェックについては、
Coincheck(コインチェック)は初心者向き?特徴・メリット・デメリット・評判・始め方
でサービス全体の特徴や口座開設の流れを、
コインチェックつみたてはどう?メリット・デメリットとおすすめ活用法を初心者向けに解説
で自動積立の使い方を詳しく解説しているので、「どのように少額から始めるか」をイメージするのに役立ちます。
まとめ|「増やす」前に「守るライン」を決めよう
仮想通貨は、大きなリターンを狙える魅力的な資産である一方、「全財産を賭ける対象」ではありません。最初に決めるべきなのは、「いくらまでなら減っても生活を守れるか」という自分なりのラインです。
- まずは生活防衛資金を確保し、投資資金ときっちり分けること
- 全資産に対する仮想通貨の上限比率を決めておくこと
- 仮想通貨枠の中でもコアとサテライトを分けて配分すること
- 相場に振り回されないためのマイルールとリバランスの仕組みを作ること
今日からできる一歩として、まずは自分の総資産と毎月の生活費、そして「ここまでなら減っても大丈夫」と思える金額を紙に書き出してみてください。その数字こそが、あなたのリスク許容度から逆算した「仮想通貨と付き合うためのライン」になります。
仮想通貨は、生活を犠牲にしてまで追いかけるものではなく、あくまで人生全体の一部として付き合っていく資産です。その視点を忘れずに、自分らしいペースで資産形成を進めていきましょう。

