
「年利〇〇%」といった、従来の金融商品では考えにくい数字が並ぶこともあるDeFi投資。
X(旧Twitter)やYouTubeで「ほったらかしで増える」「ステーブルコインで高利回り」といった言葉を目にして、気になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、なぜそんなに利回りが高くなるのかを理解しないまま資金を入れてしまうと、「気づいたら資産が大きく目減りしていた」「プロジェクトごと消えてしまった」といった事態にもつながりかねません。
DeFiはチャンスも大きい一方で、仕組みやリスク構造を知らないまま参加するには危険な領域でもあります。
本記事では、DeFi投資の利回りが高くなる理由を「お金の流れ」から分解しつつ、どのようなリスクを引き受ける代わりにその利回りを得ているのかを丁寧に解説します。
これからDeFiを始めたい方はもちろん、なんとなく運用を続けている方も、自分の投資スタイルとリスク許容度を見直すきっかけにしてみてください。
「そもそも自分のリスク許容度をどう考えればいいか分からない」という場合は、 リスク許容度から逆算するポートフォリオ戦略|仮想通貨を「全財産」にしない線引き で、資産全体の中でどこまでを仮想通貨・DeFiに回すかという視点を整理しておくと、この記事の内容も腹落ちしやすくなります。
DeFi投資とは?非中央集権型の「分散型金融」入門
DeFi投資の仕組みやリスクを理解するためには、まず「そもそもDeFiとは何か」を押さえておくことが大切です。
どのようなサービスがまとめてDeFiと呼ばれているのかを知ることで、後で出てくる利回りやリスクの説明もイメージしやすくなります。
ここでは、まずDeFiの基本的な考え方を整理しつつ、従来の金融サービス(CeFi)との違いをざっくり比較していきます。
DeFiそのものの全体像だけを先に知りたい場合は、 DeFiとは?銀行なしで資産運用する次世代の金融サービスをわかりやすく解説! もあわせてチェックしてみてください。
そもそもDeFi(分散型金融)とは
DeFi分散型金融サービスとは、「銀行や証券会社のような管理者を置かず、ブロックチェーン分散管理される台帳上で動く金融サービスの総称です。
預金・貸し借り・取引所・ポイント還元のような仕組みを、アプリ運営会社ではなくプログラムが自動で実行しているイメージです。
多くのDeFiサービスは、スマートコントラクト条件で自動実行と呼ばれる仕組みで動いており、「〇〇の条件を満たしたら、△△の処理を実行する」といったルールがコードとして公開されています。
「そもそもブロックチェーン自体の仕組みから知りたい」という場合は、 仮想通貨とブロックチェーンの関係とは?初心者にもわかりやすく解説! で土台となる考え方をまとめているので、あわせて参考にしてみてください。
従来の金融・CeFiとの違い
従来の銀行や証券会社など、企業が顧客の資産を預かってサービスを提供する仕組みは、CeFi中央集権型金融サービス(Centralized Finance)と呼ばれます。
一方、DeFiは「誰か1社に資産を預ける」のではなく、「自分のウォレットから直接プロトコル(サービス)に資産を預ける」という形を取ります。
CeFiとDeFiの違いを、ざっくり比較すると次のようになります。
| 項目 | CeFi(中央集権型) | DeFi(分散型) |
|---|---|---|
| 資産の管理者 | 銀行・取引所などの企業が管理 | ユーザー自身のウォレットで管理 |
| ルールの決定 | 運営企業が決定・変更 | スマートコントラクトとガバナンス |
| 利回りの源泉 | 貸出金利・手数料などが中心 | 手数料+トークン報酬+インセンティブ |
DeFiでは企業を通さない分、手数料や報酬の配分が利用者側にダイレクトに返ってきやすく、その結果として利回りが高く見えるケースが多くなります。
なぜDeFi投資が注目されているのか
DeFi投資が注目されている背景には、以下のようなポイントがあります。
- 銀行預金と比べて圧倒的に高い利回りが提示されることがある
- 24時間・世界中どこからでもアクセスできるオープンな仕組みである
- プログラムが自動で動くため、人手による手続き待ちが少ない
ただし、その分だけ価格変動やシステム面のリスクも大きくなりやすいことを理解しておく必要があります。高利回りだけを見て飛びつくのではなく、「なぜその利回りが出ているのか」を必ずセットで確認しましょう。
なぜDeFiの利回りはこんなに高いのか
DeFi投資では、銀行預金や国内取引所のステーキングでは見かけないような、高い利回りが提示されることがあります。
しかし、その数字だけを見て「お得そうだから」と資金を入れてしまうと、思わぬリスクを抱え込んでしまう可能性があります。
ここでは、DeFiの利回りがどこから生まれているのかを「お金の流れ」に分解しながら、トークン報酬による一時的なブーストや、銀行の利息との考え方の違いを整理していきます。
利回りの源泉:誰が誰に何の対価を払っているのか
DeFiの利回りは、「誰かが負担しているコスト」や「将来の成長期待を先に配っているトークン報酬」から生まれます。
たとえば、分散型取引所ではトレーダーが支払う取引手数料が、流動性を提供しているユーザーに還元されます。つまり、利回りの源泉はサービス利用者が支払っている手数料です。
さらに、多くのプロジェクトは「早期ユーザーを増やしたい」という目的から、自前で発行したトークンをインセンティブとして配布します。この「追加報酬」が上乗せされることで、表示上の利回りが非常に高くなることがあります。
取引手数料・スプレッド・インセンティブ報酬の仕組み
DeFiの利回りを理解するには、「どのようなお金の流れがあるのか」を分解して見ると分かりやすくなります。
- トレーダーが支払う取引手数料が、流動性提供者に分配される
- レンディングでは、借り手が支払う金利が、預け入れ側の利子になる
- プロジェクトが用意したトークン報酬が、一定期間サービス利用者に配布される
特に、トークン報酬は「広告費」や「キャンペーン費用」のような位置づけであり、永遠に続く前提で考えないことが重要です。報酬が終了すると、一気に利回りが下がるケースも少なくありません。
トークン発行による「追加報酬」で利回りがブーストされる理由
多くのDeFiプロジェクトは、独自のガバナンストークンや報酬トークンを発行しています。初期段階では「早く使ってくれた人」に多くのトークンを配ることで、ユーザー獲得を狙います。
その結果、「手数料収入+トークン報酬」という二重の収益が発生し、年利〇〇%といった高い数字が表示されることになります。
ただし、この利回りはあくまでトークン価格が現状維持〜上昇することを前提にした数字であることが多く、トークン価格が下落すれば実質利回りも簡単にマイナスになります。「数字だけを見て安心しない」意識が欠かせません。
銀行預金や国内取引所の「利息」との違い
銀行預金の利息は、貸出金利・手数料・その他の収益をもとに、銀行が安全性や規制を踏まえた上で決めています。
一方、DeFiは、規制面ではまだグレーな部分も多く、プロジェクトの裁量で大胆な報酬設計を行いやすい世界です。そのぶん高利回りも実現できますが、同時に元本保証が一切なく、最悪の場合ゼロになる可能性もあることを理解しておきましょう。
代表的なDeFiサービスと仕組み
DeFiと一口に言っても、その中身は「取引所」「貸し借り」「ステーキング」「ステーブルコイン運用」など、いくつかのタイプに分かれています。
それぞれでお金の流れやリスクのポイントが異なるため、「どの仕組みでどんな利回りを得ているのか」を整理しておくことが大切です。
ここでは、初心者がまず名前を聞くことの多い代表的なDeFiサービスの種類を取り上げ、その基本的な仕組みと利回りの生まれ方をざっくり確認していきます。
なお、「いきなりオンチェーンのDeFiに触れるのは不安」という場合は、 まずは国内取引所の中で提供されている積立や貸暗号資産、ステーキングなどから 「利回り商品」に慣れていく方法もあります。 コインチェックで利用できるサービスの全体像は、 コインチェックでできること完全ガイド|積立・IEO・NFT・ステーキング・でんき/ガス活用 で紹介しているので、「DeFiとどう使い分けるか」を考えるヒントとしてあわせてチェックしてみてください。
DEXとAMM/流動性プールの仕組み
DeFiの代表例が、分散型取引所であるDEX中央管理者のない取引所です。
多くのDEXは、AMM自動で価格を決定(Automated Market Maker)と呼ばれる仕組みを採用しており、ユーザーが提供した資金のプール(流動性プール通貨ペアの共有財布)から自動的に売買を成立させます。
流動性を提供したユーザーは、トレーダーが支払う手数料の一部を報酬として受け取ることができ、その結果「プールに預ける=利回りを得る」という形が成立します。
レンディング(貸し借り)プロトコル
レンディングプロトコルでは、ユーザーが暗号資産を預けると利息が付き、他のユーザーは担保を入れることで暗号資産を借りることができます。
借り手が支払う金利の一部が、預け入れているユーザーに分配されるため、預け入れ側から見ると「利息収入」が得られる仕組みです。
ただし、価格が大きく下落すると担保割れを防ぐための「強制清算」が起こるなど、独特のルールがあります。これらはプロトコルごとに条件が異なるため、事前のルール確認が欠かせません。
イールドファーミング・流動性マイニング・ステーキング
DeFiでは、資産を預ける場所や組み合わせを工夫して「利回りを収穫する」ことをイメージして、イールドファーミング利回り最大化戦略と呼ばれる運用スタイルが生まれました。
特定のプールに資産を預けると、取引手数料+追加トークン報酬を受け取れるケースもあり、これを「流動性マイニング」と呼ぶこともあります。
また、対象のチェーンに資産をロックするステーキングネットワーク参加報酬や、ステーキングしながらトークンを流通させる「リキッドステーキング」など、利回りの仕組みは日々多様化しています。
ステーブルコイン運用(レンディング・ファーミングなど)
価格がドルなどに連動するステーブルコイン価格が安定した通貨を用いて、レンディングやイールドファーミングを行う運用も人気です。
理論上は価格変動リスクを抑えつつ利回りを狙えるため、「ボラティリティが怖い」という初心者が入りやすい領域でもあります。
ただし、ステーブルコイン自体の設計リスク(担保不足・ペッグ崩壊)や、運用先プロトコルのリスクもあるため、「法定通貨風だから安全」と決めつけないことが大切です。
高利回りの裏側にあるリスクの全体像
表示上の利回りが高くなるほど、何らかのリスクを投資家側が引き受けている可能性も高くなります。
まずは「どんな種類のリスクがあるのか」をざっくりマップとして把握しておくことで、個別案件を見るときの判断軸がぶれにくくなります。
ここでは、細かな専門用語に入る前に、DeFi特有のリスクを大きく2つの方向から整理します。この全体像を押さえておくと、のちほど出てくる具体的な事例も理解しやすくなります。
「価格リスク」と「プロトコルリスク」の2軸で考える
DeFiのリスクは、大きく分けると次の2つの軸で整理できます。
- 価格リスク:暗号資産やトークンの価格変動による損失
- プロトコルリスク:仕組み・コード・運営に起因する損失
どれだけ利回りが高く見えても、これら2つのリスクがどの程度あるのかをセットで確認することで、「自分のリスク許容度に合うかどうか」を判断しやすくなります。
高利回り案件を見るときは、「なぜこの利回りが成立しているのか」「どのリスクを取る代わりに、その利回りを受け取っているのか」を必ず言語化してみましょう。言語化できない場合は、その時点で自分にとってはハイリスクと考えるのが無難です。
市場・価格に関するリスク
DeFiでは「利回り」に目が行きがちですが、その数字はあくまで価格がある程度保たれていることが前提になっていることが多いです。
元となる暗号資産の価格が大きく動けば、どれだけ利回りが高くても、最終的な損益は簡単にマイナスへ振れてしまいます。
ここではまず、相場そのものの値動きや市場環境によって生じるリスクに絞って整理していきます。インパーマネントロスや流動性の薄さなど、DeFiならではの価格リスクも含めて、どのような場面でダメージが大きくなりやすいのかをイメージしておきましょう。
暗号資産そのものの価格変動リスク(ボラティリティ)
DeFiでどれだけ高い利回りを得ていても、元となる暗号資産の価格が大きく下落すれば、トータルでは損失になることがあります。
特に、利回りが数十%程度であっても、暗号資産の価格が半分になれば、結果としてマイナスです。この「利回りと価格変動をセットで見る」視点は、常に意識しておきましょう。
インパーマネントロス(IL)とは何か
DEXに2種類の通貨ペアを預けるときに発生する独特のリスクが、インパーマネントロス預けた比率の不利なズレです。
これは、片方の通貨だけを単純に持っていた場合と比べて、「結果として損をしてしまう」状態を指します。
インパーマネントロスは、通貨ペアの価格差が大きく開くほど大きくなります。手数料収入やトークン報酬で十分に上回れない場合、「高利回りに見えたのに、結果的には損だった」ということも起こり得ます。
流動性低下によるスリッページ・強制ロスカットなど
市場参加者が減って「板が薄い」状態になると、小さな売買でも価格が大きく動くようになり、想定より不利な価格で約定してしまうスリッページが大きくなります。
また、レンディングプロトコルでは、市場急変時に一気に清算が発生し、担保が売られることで価格が加速的に下落する「負の連鎖」が起こることもあります。
TVL(預かり資産残高)や取引量が十分かどうかも、価格リスクを判断する重要な材料のひとつです。
技術・プロトコルに関するリスク
DeFiの魅力は「人を介さずに、コードが自動で動いてくれる金融サービス」であることですが、その裏側にはコードや仕組みそのものに依存するリスクも隠れています。
プログラムに不具合があったり、想定していなかった動きをしたりすると、その影響はそのまま資産の増減に直結してしまいます。
ここでは、スマートコントラクトのバグやハッキング、価格情報を取り込む仕組みのトラブル、さらには基盤となるブロックチェーン側の障害など、技術・プロトコル由来のリスクを整理して見ていきます。
スマートコントラクトのバグ・設計ミス・ハッキング
DeFiはスマートコントラクトによって自動で動いているため、コードにバグや設計ミスがあると、意図しない動作をしてしまうことがあります。
実際に、過去にはコードの脆弱性を突かれて大量の資産が盗まれた事例も少なくありません。
外部監査(コード監査)を受けているか、長期間大きなトラブルが起きていないか、といった点は、プロトコル選びの重要なチェックポイントになります。
オラクルの不具合・フロントランニング・MEV
DeFiでは、外部の価格情報を取り込む仕組みとしてオラクル外部データ取得役が使われます。もしオラクルが誤った価格を配信すると、「間違った価格をもとに清算が走る」などのトラブルが起きる可能性があります。
また、トランザクションがブロックに取り込まれる前に、他人の取引を見て有利な取引を先回りで差し込む「フロントランニング」や、「MEV(最大抽出可能価値)」問題も存在します。これらは主に高度なプレイヤーの領域ですが、「公平に見えても、必ずしも全員が同じ条件で戦っているわけではない」という前提を持っておくと良いでしょう。
ブロックチェーン自体の障害・フォークリスク
DeFiは特定のブロックチェーンの上に成り立っているため、基盤となるチェーンに障害が発生したり、ネットワークが分岐(フォーク)したりすると、その影響を直接受けます。
送金が詰まってしまい、清算や売買がしたくてもできない状態になると、想定外の損失につながることもあります。
どのチェーン上のプロトコルなのか、過去に大きな障害がなかったか、といった点も、リスク判断の材料として押さえておきましょう。
運営・人為的なリスク
DeFiの仕組みはコードで自動化されていますが、そのコードを作り、パラメータやルールを決めているのは人間です。
どれだけ技術的に優れたプロトコルであっても、「誰がどのように運営しているのか」という人為的な要素から生じるリスクを無視することはできません。
ここでは、開発チームや運営側の悪意・判断ミス・インセンティブ設計の歪みなどから生じる代表的なリスクとして、ラグプルや権限集中、トークンエコノミクス由来の売り圧リスクを整理していきます。
ラグプル(運営の持ち逃げ)とは
DeFi特有のリスクとしてよく挙げられるのが、ラグプル運営が資金を持ち逃げです。
一見すると魅力的な利回りを提示してユーザーを集め、十分な資金が集まったところで開発者が資金を抜き取って姿を消す、という悪質なケースを指します。
コードがオープンソースか、管理者権限がどれくらい残っているか、運営チームの情報が公開されているか、といった点をチェックすることで、ラグプルのリスクをある程度見抜くことができます。
管理者権限が集中しているプロジェクトの危険性
多くのプロジェクトでは、アップデートや緊急対応のために、開発チームやマルチシグウォレットが一定の権限を持っています。
しかし、権限が一部の人物に過度に集中している場合、その気になればユーザーの資産に不利な変更を一方的に行えてしまう可能性もあります。
ガバナンストークンの仕組みや、権限の分散状況を確認し、「本当に分散されているのか」「名ばかりの分散ではないか」を見極めることが重要です。
トークンエコノミクス・ロックアップ解除による売り圧リスク
高利回りを実現するために大量のトークン報酬を配っているプロジェクトでは、将来的にそのトークンが市場に放出されたときの売り圧も大きくなります。
チームや投資家に割り当てられているトークンのロックアップ期間が終了すると、大量売却によって価格が急落するケースもあり得ます。
トークンの配分・ベスティング(権利確定)スケジュールをチェックし、「今もらっている利回りが、将来の売り圧で相殺されないか」を意識しておきましょう。
規制・税金・カストディに関するリスク
DeFiは国境を越えて誰でも参加できる一方で、「どこの国のルールがどのように適用されるのか」が分かりにくい領域でもあります。
また、税金の取り扱いや、資産を誰がどのように保管しているか(カストディ)の違いによっても、最終的なリスクの大きさは大きく変わってきます。
ここでは、規制変更によるサービスの停止・制限リスク、税金と取引頻度の問題、そして自己管理ウォレットならではのメリット・デメリットを整理し、「技術や利回りだけでは見えにくい外側のリスク」に目を向けていきます。
規制変更によるサービス停止・利用制限リスク
DeFi領域は、各国の規制がまだ整備途中であり、今後のルール変更によって利用が制限されたり、関連サービスが撤退したりする可能性があります。
ある日突然、特定地域からのアクセスが制限される、フロントエンドが閉鎖される、といった事態も起こり得る点は押さえておきましょう。
税金の取り扱いと頻繁な取引の注意点
多くの国・地域では、DeFiで得た利回り(トークン報酬や利息)や、トークンの売買益には税金がかかります。
頻繁に銘柄を乗り換えたり、複雑なファーミングを行ったりすると、取引履歴の管理や確定申告が非常に煩雑になるリスクもあります。
「税金や記録の負担も含めて、自分が管理できる範囲かどうか」を一度立ち止まって考えることも、大切なリスク管理の一部です。
日本での税金の基本ルールや申告の考え方については、 【初心者向け】仮想通貨にかかる税金とは?確定申告の基礎から対策までわかりやすく解説 にまとめているので、「税金まわりが不安」という場合はあわせて確認しておくと安心です。
自己管理ウォレット(セルフカストディ)のメリット・デメリット
DeFiでは、基本的に自分のウォレットで資産を管理するセルフカストディ自分で鍵を管理が前提になります。
これは、取引所の破綻リスクから自分の資産を守れる一方で、「秘密鍵やシードフレーズを失くしたら誰も助けてくれない」という厳しさも伴います。
ウォレットのバックアップ方法や保管場所、フィッシング対策などを含めて、自分で責任を持って管理できるかどうかを冷静に判断しましょう。
一方で、「すべてを自己管理に切り替えるのではなく、一部は国内取引所に預ける」という選択肢もあります。 取引所に資産を置く場合のリスクや、安全性を高めるための取り組みを知りたいときは、 過去のハッキング事例と現在のセキュリティ体制を整理した コインチェックは危ない?過去のハッキングと現在の安全性のポイント を読んでおくと、CeFiとDeFiそれぞれのリスクの違いがイメージしやすくなるはずです。
DeFi投資を始めるまでの流れ(ざっくり手順)
ここまでで、DeFi投資の仕組みやリスクの全体像を見てきましたが、「実際に始めるには何をすればいいのか?」という具体的なステップも気になるところだと思います。
ただ、最初から細かい設定や複雑なサービスに手を出してしまうと、操作ミスや送金ミスだけで大きなダメージにつながる可能性があります。
この章では、あくまで初心者向けの「ざっくりとした流れ」として、国内取引所での購入からウォレット準備、少額でのテスト運用までのステップを整理します。細部よりも全体のイメージをつかむつもりで読み進めてみてください。
国内取引所で暗号資産を購入する
多くの場合、まずは国内取引所でビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を購入し、それをDeFi対応のウォレットに送金するところからスタートします。
初めての人は、「少額で送金テストをしてから本番の金額を送る」ようにすると、アドレスの間違いやネットワーク選択ミスによる損失を防ぎやすくなります。
まだどの国内取引所を使うか決めていない場合は、 まずはサービスの特徴や始め方を一度整理しておくと安心です。 たとえばコインチェックについては、 Coincheck(コインチェック)は初心者向き?特徴・メリット・デメリット・評判・始め方を徹底解説【アプリ国内No.1】 で口座開設の流れやメリット・デメリットをまとめているので、 「どこで最初の暗号資産を買うか」を検討する際の参考になります。
ウォレットを用意し、ネットワークに接続する
代表的なウォレットとしては、MetaMask代表的なDeFi用ウォレットなどがあります。
ウォレットを作成したら、秘密鍵・シードフレーズをオフラインで安全に保管し、対応するネットワーク(例:イーサリアム、各種L2など)を追加・選択してからDeFiサービスに接続します。
ウォレットの役割や種類の違いから整理しておきたい場合は、 ウォレットとは?仮想通貨の保管方法・種類・セキュリティ対策を初心者向けに徹底解説! を先に読んでおくと、「なぜ自分で管理する必要があるのか」がイメージしやすくなります。
少額から試すときのおすすめステップ
DeFiを初めて触るときは、次のようなステップで、「体験しながら慣れる」進め方がおすすめです。
- 国内取引所で少額の暗号資産を購入する
- ウォレットへ出金し、少額送金が問題なく届くか確認する
- ガス代の仕組みを把握しながら、簡単なスワップやステーキングを試す
- ルールが理解できたと思えた範囲で、徐々に金額やサービスを増やしていく
最初から高利回りの複雑なファーミングに飛びつくのではなく、「ガス代」「ネットワーク」「清算条件」などの基本を一つずつ体験しながら覚えていくのが安全です。
初心者ができるリスク管理・チェックポイント
DeFiに限らず、投資で大きな失敗を防ぐためには「どこでリスクをコントロールするか」をあらかじめ決めておくことが重要です。
特に初心者のうちは、個別のプロジェクトの巧妙な仕組みを完璧に見抜くことよりも、「怪しいサインに早めに気づく」「入れ過ぎない」といった基本動作を徹底するだけでも、リスクを大きく下げることができます。
この章では、実際に案件をチェックするときや、資金配分を考えるときに意識したいポイントを、できるだけシンプルなチェックリストと考え方に落とし込んで紹介します。自分なりのルールを作る際の叩き台として活用してみてください。
高すぎる利回りを見たときに確認したいポイント
「年利〇〇%」といった高利回り案件を見たときは、数字を見る前に、まず次のようなポイントを確認しましょう。
- 利回りの源泉(手数料・トークン報酬など)は説明できるか
- トークンの発行量・ロックアップ解除スケジュールは透明か
- コード監査やTVLなど、一定の実績があるか
- 自分が失っても生活に影響しない金額に収まっているか
これらに自信を持って「はい」と答えられない場合は、まず金額を減らすか、よりシンプルで実績のあるプロトコルから始める方が安全です。
分散投資・ポジションサイズの決め方
DeFi投資では、1つのプロトコルや1つのチェーンに資産を集中させず、複数のサービス・銘柄・チェーンに分散することで、個別のトラブルが起きたときのダメージを抑えられます。
それでも、どの分散先も「暗号資産」という同じ資産クラスであることは変わらないため、ポートフォリオ全体でどれくらいの割合をDeFiに割くのかも重要な判断材料です。
一つの目安として、「最悪ゼロになっても生活が破綻しない金額」だけをDeFiに回す、という線引きをしておくと、心理的にも安定して運用しやすくなります。
仮想通貨全体でどのように銘柄やサービスを組み合わせて分散させるかについては、 【投資の基本】仮想通貨で「分散投資」が生命線である理由|BTC・ETH以外に何をどう組み合わせるか で、BTC・ETH以外のアルトコインも含めたポートフォリオ例を解説しています。DeFiにどれくらい配分するかを考える際の参考にしてみてください。
また、「高利回りなDeFiは気になるけれど、全額を預けるのは不安」という場合は、 ポートフォリオの一部だけをDeFiに回し、残りは現物の長期保有や積立など、 よりシンプルで値動きに向き合いやすい手段に振り分けるのも有効です。 たとえばコインチェックの積立サービスについては、 コインチェックつみたてはどう?メリット・デメリットとおすすめ活用法を初心者向けに解説 で毎日/月イチプランの特徴や注意点をまとめているので、 「どこまでをDeFiに回し、どこからを積立などに任せるか」を考える際の参考になります。
まとめ|「高利回り=高リスク」を理解してDeFiと付き合う
DeFi投資は、従来の金融にはない高い利回りや、オープンで自由な金融体験を提供してくれる一方で、価格変動・技術・運営・規制など、さまざまなリスクが複雑に絡み合う世界でもあります。
表示されている利回りの数字だけで判断するのではなく、「利回りの源泉」と「どのリスクを取っているのか」をセットで考えることが、長く付き合うための第一歩です。
まずは少額から仕組みを理解し、分散投資とポジションサイズの管理を徹底しながら、あなたのリスク許容度に合った形でDeFiとの距離感を探っていきましょう。

