
仮想通貨を長く保有するなら、保有中にステーキング報酬を受け取れる取引所も選択肢になります。ただし、同じ通貨に対応していても、年率・申込方法・資産のロック・報酬の受け取り方は取引所によって異なります。
そのため、ステーキング先は年率の高さだけで決めるのではなく、自分が保有したい通貨と利用条件をセットで比較することが大切です。
この記事では、GMOコイン、SBI VCトレード、OKJ、Coincheck、bitFlyer、bitbankの国内6社を比較します。通貨別の年率や対応銘柄だけでなく、申込の必要性、売却・送付への影響、報酬の付与条件まで確認し、自分に合うステーキングサービスを選ぶ基準を整理します。
仮想通貨ステーキングにおすすめの国内取引所6社を比較
国内取引所のステーキングは、対象通貨を保有していれば報酬を受け取れるサービスだけではありません。受取設定が必要な取引所や、自分で数量・期間を指定して申し込む取引所もあります。
今回比較するのは、GMOコイン、SBI VCトレード、OKJ、Coincheck、bitFlyer、bitbankの6社です。対応銘柄だけでなく、申込方法や保有期間、売却・送付への影響、報酬の受け取り方まで確認すると、自分に合う取引所を選びやすくなります。
ステーキングで報酬が発生する仕組みや、PoSとの関係から確認したい方は、ステーキングとは?仮想通貨を預けて稼ぐ仕組みを初心者向けにやさしく解説!で詳しく解説しています。
現物取引や積立なども含めて取引所そのものを選びたい方は、国内の仮想通貨取引所を用途別に比較|初心者向けに選び方を整理も参考にしてください。
対応銘柄・申込・保有期間・売却条件を一覧で比較
6社を比べると、対応銘柄の数だけでなく、ステーキングを始めるための操作や資産の動かしやすさにも違いがあります。特に、対象通貨を口座に保有する形式と、数量を指定して申し込む形式では、利用中の売却・送付条件が大きく異なります。
| 取引所 | 対応銘柄 | 申込・受取設定 | 保有期間の指定 | 売却・送付条件 | 報酬付与頻度 | 主な利用条件 | 関連情報 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GMOコイン | ETH、DOT、ATOM、ADA、SOL、ASTR | 申込不要。対象銘柄を保有すると報酬対象 | なし | 資産をロックする申込はなく、売却・送付した数量は以後の保有数量に反映 | 毎月10日〜17日に順次配布 | 判定期間中の平均保有数量をもとに按分。報酬から最大28%の手数料を控除 | 解説記事 / 公式 |
| SBI VCトレード | ETH、SOL、TRX、ADA、HBAR、AVAX、SUI、TON、DOT、NEAR、ATOM、FLR、APT、ALGO、XDC、OAS | 暗号資産で受け取る場合は申込不要 | 無期限 | ステーキング利用中でも中途解約が可能 | 翌月15日までに付与 | 毎日の平均保有数量をもとに按分。通常はステーキング実績の75%を利用者へ配分 | 公式 |
| OKJ | ETH、SOL、AVAX、ADA、QTUM、TRX、XTZ、ASTR、IOST、APT、SUI、SEI | 対象通貨・プラン・数量を指定して申込 | フレキシブルはなし。定期はプランごとに設定 | 申請した資産はロックされ、解除後もアンロック完了まで利用不可 | 毎日 | 銘柄ごとに最小申請数量やアンロック時間を設定。定期は中途解除時に手数料が発生する場合あり | 公式 |
| Coincheck | ETH | 申込不要。ETHを購入または入庫すると対象 | なし | ロックなし。必要なタイミングで売却・送付可能 | 28日ごとの水曜日 | 28日間の保有状況などをもとに報酬を算出。受取停止設定も可能 | 解説記事 / 公式 |
| bitFlyer | ETH | ステーキング報酬の受取設定を有効にする | なし | ロックなし。いつでも売却・送付可能 | 毎月第2金曜日 | 対象月の前月末までに受取設定を有効化。設定の有効期間は6か月 | 公式 |
| bitbank | ETH | 利用規約に同意し、受取設定を有効にする | なし | ロックなし。いつでも売却・出金可能 | 毎週月曜日の朝8時ごろ | 毎週月曜日0時に受取設定を判定し、前週の保有状況をもとに報酬を算出 | 公式 |
保有だけ・受取設定・申込型でステーキングの使い方が異なる
ステーキングの始め方は、大きく分けると「対象通貨を保有する」「報酬の受取設定を有効にする」「ステーキングを申し込む」の3タイプがあります。
GMOコインとSBI VCトレードは、対象銘柄を口座で保有することが利用の基本です。CoincheckもETHを購入または入庫すれば対象となるため、ステーキングする数量や期間を毎回指定する必要はありません。長く保有する予定の通貨を、そのままステーキングの対象にしやすい形式です。
bitFlyerとbitbankでは、ETHを保有したうえで報酬の受取設定を有効にします。設定後もETHはロックされないため、ステーキングのために売却や送付の自由度を大きく下げずに利用できます。
OKJは、ステーキングする通貨と数量、利用するプランを選んで申し込む形式です。期間を定めないフレキシブルだけでなく、一定期間を設定する定期プランも選べるため、資産を動かす予定と運用期間を決めたうえで利用したい人に向いています。
同じステーキングでも、通貨を保有した時点で対象になるのか、設定が必要なのか、申込後に資産がロックされるのかで使い勝手は変わります。利率だけを見るのではなく、こうした利用方法の違いも含めて候補を絞ることが大切です。
ざっくり言うと、「持っていればOK」「最初に設定する」「使う分を自分で申し込む」の3パターンです。手間を減らしたいのか、自分で運用量を決めたいのかで選びやすくなりますよ。
ステーキングの利率を通貨別に比較
ステーキングの年率を比較するときは、取引所ごとの最大年率を比べるのではなく、同じ通貨で、利用者が実際に受け取れる年率を比べることが重要です。
ここでは、手数料や取引所側の取り分がある場合はそれを反映し、利用者側の受取年率へそろえて比較します。OKJはフレキシブルと定期で年率が異なるため、利用できる範囲を掲載しています。
同じ通貨の受取年率を比較
複数の取引所が対応する主な通貨について、利用者が受け取る年率を並べると以下のとおりです。同じ行を横に見るだけで、同じ通貨をどこでステーキングするか比較できます。
| 銘柄 | GMOコイン | SBI VCトレード | OKJ | Coincheck | bitFlyer | bitbank |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ETH | 2.00% |
約1.95% 大口条件:約2.34% | 1.80〜2.25% | 最大約1.9% | 1.59% | 1.78% |
| SOL | 4.00% |
約3.90% 大口条件:約4.68% | 2.28〜6.33% | - | - | - |
| ADA | 1.45% | 約1.35% | 1.88〜2.28% | - | - | - |
| DOT | 1.90% | 約2.55% | - | - | - | - |
| ATOM | 14.00%(※1) | 約13.80%(※1) | - | - | - | - |
| ASTR | 4.73% | - | 2.88〜6.88% | - | - | - |
※年率は、手数料や取引所側の配分を反映した利用者向けの数字にそろえて比較しています。OKJはプランによって年率が異なるため、表示年率の範囲を掲載しています。
※記載の年率は変動する場合があります。
※1. ATOMは年率が高く見えますが、報酬率はネットワーク状況などによって大きく変動する場合があります。また、報酬はATOMで受け取るため、価格下落によって円換算の資産価値が減る可能性があります。高い年率だけを理由に通貨を選ばないよう注意してください。
ETHは6社すべてが対応しており、年率は1%台後半〜2%台前半が中心です。年率差が小さい場合は、申込の必要性や売却・送付のしやすさも含めて比較すると選びやすくなります。
SOLやASTRは、同じ通貨でも取引所やプランによって年率差が大きくなっています。年率に差がある場合は、数字だけでなく、その年率が適用されるプランや利用条件まで確認しましょう。
保有数量と期間から受取報酬の目安を計算
年率が分かれば、保有数量と期間から受け取れる報酬の大まかな数量を計算できます。年率は1年間保有した場合の割合なので、1年未満の場合は保有日数に応じて換算します。
5 ETH × 2.00% × 180日 ÷ 365日 = 約0.0493 ETH
この条件では、180日間のステーキング報酬の目安は約0.0493 ETHです。
ただし、実際の報酬は保有数量の判定方法やネットワークの状況などによって変わります。この計算は、候補となる取引所でどの程度の差が出るかを確認するための目安として使いましょう。
気になる取引所が見つかったら、自分が保有する予定の数量と期間に置き換えて計算してみてください。「年率0.5%の差で、実際には何ETH変わるのか」まで出すと判断しやすくなりますよ。
各取引所のステーキングの特徴
ステーキングサービスは、対応銘柄の多さだけでなく、報酬を受け取るまでの手続きや資産の動かしやすさにも違いがあります。ここでは、6社それぞれについて、ステーキング目的で利用する場合の特徴と、どのような人に向いているかを整理します。
SBI VCトレード|対応銘柄が多く申込不要で利用できる
SBI VCトレードは、ETH、SOL、ADA、DOT、ATOMなど16銘柄のステーキングに対応しています。暗号資産で報酬を受け取る場合は特別な申込が必要なく、対象銘柄を口座で保有していれば、毎月の平均保有数量をもとに報酬が計算されます。
通常はSBI VCトレードが受け取ったステーキング実績の75%が利用者へ配分され、報酬は翌月15日までに付与されます。ETHとSOLでは、所定の平均保有数量を満たした大口保有者を対象に配分率が90%へ引き上げられる仕組みもあります。
複数のステーキング対応銘柄から選びたい人や、申込の手間をかけずに保有中の通貨を活用したい人に向いています。すでに保有したい通貨が決まっていない場合でも、対応銘柄の多さから候補を探しやすい取引所です。
GMOコイン|6銘柄を保有するだけで報酬対象になる
GMOコインでは、ETH、DOT、ATOM、ADA、SOL、ASTRの6銘柄を対象にステーキングサービスを提供しています。対象銘柄を保有していれば特別な申込は必要なく、各営業日の口座残高から算出した平均保有数量に応じて報酬が配分されます。
報酬は毎月10日〜17日に順次配布され、GMOコインへ配分されたステーキング報酬から最大28%の手数料が差し引かれます。実際の利用者向け年率は毎月公表されるため、控除前のネットワーク報酬ではなく、手数料差引後の数字を確認できます。
申込や期間指定をせず、対象通貨を長く保有しながらステーキング報酬も受け取りたい人に使いやすいサービスです。ETHだけでなく、SOLやATOM、ADAなど複数の通貨を候補にしている人にも選択肢になります。
OKJ|フレキシブルと定期プランを選べる
OKJは、対象通貨を保有するだけで自動的に報酬対象になる形式ではなく、自分で通貨・数量・プランを選んで申し込みます。ステーキング期間を定めないフレキシブルと、30日・60日などの期間を設定する定期があり、銘柄によって利用できる期間や推定年率が異なります。
報酬は起算日の翌日から毎日付与されるため、報酬が発生していることを確認しやすい点も特徴です。フレキシブルはいつでも解除申請できますが、解除後すぐに資産を動かせるとは限らず、銘柄ごとにアンロック処理時間が設定されています。
定期プランも期間満了前に解除できますが、その場合はステーキング期間中に受け取った報酬の100%に相当する中途解除手数料が発生します。また、解除申請後すぐに資産を売却・送付できるわけではなく、銘柄ごとのアンロック処理時間が経過するまで待つ必要があります。資産を一定期間動かさない予定があり、解除までに時間がかかることも許容できる人に向いています。
Coincheck|ETHを申込不要・ロックなしで保有できる
CoincheckのステーキングはETHが対象です。特別な申込は必要なく、CoincheckでETHを購入するか、外部から入庫するとステーキング報酬の対象になります。
ステーキングのためにETHを専用口座へ移したり、一定期間ロックしたりする必要はありません。通常の口座で保有したまま報酬対象になり、必要になれば売却や送金もできます。また、報酬を希望しない場合は受取停止の設定も可能です。
報酬は28日間の保有状況などをもとに計算され、28日ごとの水曜日に付与されます。ETHを長期保有する予定があり、申込やロックをせずにステーキング報酬を受け取りたい人に向いています。
対象となるETHの条件や報酬の計算方法まで確認したい方は、コインチェックのステーキングサービスとは?対象通貨・報酬・利用条件を解説で詳しく整理しています。
bitFlyer|ETHをロックせず受取設定で利用できる
bitFlyerでは、口座で保有するETHを対象にステーキング報酬を受け取れます。ただし、ETHを保有するだけではなく、アカウント設定からステーキング報酬の受取設定を有効にする必要があります。
ETHはステーキングのためにロックされないため、受取設定を有効にした後も売却や送付ができます。報酬は毎月第2金曜日に前月分が付与されるため、ETHを動かせる状態を維持しながら月単位で報酬を受け取れる仕組みです。
受取設定には6か月の有効期限があり、期限が過ぎると自動的に無効になります。ETHを自由に動かせる状態を維持したい一方、受取設定の更新を自分で管理できる人に向いています。
bitbank|ETHの報酬を毎週受け取れる
bitbankもETHを対象としたステーキングサービスを提供しています。利用規約に同意して受取設定を有効にすると、取引口座で保有するETHの状況に応じて報酬を受け取れます。
特徴は、報酬が毎週月曜日の朝8時ごろに付与されることです。毎週月曜日0時に受取設定が有効か判定され、前週のETH保有状況をもとに報酬が計算されます。
ステーキングのためのロック期間もなく、必要なときにはETHを売却・出金できます。ETHを保有しながら、報酬を週単位で確認したい人や、資産を動かせる状態を維持したい人に向いています。
自分に合うステーキングサービスの選び方
ステーキングサービスを選ぶときは、年率だけで比べるのではなく、保有したい通貨・資産を動かす予定・利用に必要な操作の順に確認すると候補を絞りやすくなります。
- 長く保有したい通貨に対応している取引所を確認する
- 売却・送付する可能性と解除までの時間を確認する
- 申込・受取設定や報酬の扱いやすさを確認する
長く保有したい通貨に対応している取引所を選ぶ
すでにステーキングしたい通貨が決まっている場合は、まずその通貨に対応する取引所へ候補を絞ります。同じ通貨を複数社が扱っている場合は、そのうえで年率や利用条件を比較すると選びやすくなります。
これから通貨を購入する場合も、単に「対応銘柄数が多い取引所」を選ぶのではなく、長く保有したいと思える通貨がステーキング対象になっているかを確認することが大切です。ステーキング報酬を受け取るためだけに、保有する予定のなかった通貨を選ぶ必要はありません。
例えばSOLは複数の国内取引所がステーキングに対応しているため、SOLを長期保有したい場合は、対応先を絞ったうえで年率や資産の動かしやすさを比較できます。SOLそのもののステーキングの仕組みや報酬、リスクまで確認したい方は、SOLステーキングとは?仕組み・報酬・リスクを初心者向けに解説も参考にしてください。
売却・送付する可能性と解除までの時間で選ぶ
長期保有を予定していても、相場が大きく動いたときに売却したり、他のウォレットへ送付したりする可能性があるなら、資産をどの程度自由に動かせるかを確認しておきましょう。
対象通貨を通常の口座で保有する形式や、受取設定だけを行う形式では、ステーキングのために資産をロックしないサービスがあります。一方、数量を指定して申し込むサービスでは、利用中の資産がロックされる場合があります。
また、期間の定めがないプランでも、解除を申請した直後から売却・送付できるとは限りません。資産を動かす可能性がある人は、「ロックの有無」だけでなく「解除後いつ利用可能になるか」まで確認して選ぶと使い方に合わないサービスを避けやすくなります。
申込・受取設定と報酬の扱いやすさで選ぶ
ステーキングをどの程度自分で管理したいかも、取引所を選ぶ基準になります。対象通貨を保有していれば報酬対象になる形式なら、申込の手間を抑えて利用できます。
一方、受取設定が必要なサービスでは、設定の有効期限や判定時期を自分で管理する必要があります。数量や期間を指定して申し込む形式では、どの通貨をどれだけ運用するかを自分で決められるため、保有資産の一部だけをステーキングしたい場合にも使いやすくなります。
報酬の付与頻度も、毎週・毎月・毎日などサービスによって異なります。ただし、報酬が頻繁に付与されることと、その報酬が自動的に再ステーキングされることは同じではありません。受け取った報酬を再び運用したい場合は、付与後の資産が次回の計算対象になる条件まで確認しておきましょう。
ステーキングを始める前に確認したい注意点
ステーキングでは、対象通貨を保有しながら報酬を受け取れる一方、通貨価格やサービスの利用条件によって実際の結果は変わります。特に、円換算した資産価値、資産を動かせるタイミング、報酬の判定条件、取引所を変更するためのコストは、利用を始める前に確認しておきたいポイントです。
報酬で数量が増えても円換算の評価額が減ることがある
ステーキング報酬を受け取ると保有する暗号資産の数量は増えます。ただし、数量が増えることと、円換算した資産価値が増えることは別です。
例えば、100万円相当の暗号資産を保有し、ステーキング報酬によって数量が5%増えたとします。その間に通貨価格が20%下落した場合、数量の増加を含めた円換算評価額は当初の84%です。
計算すると、数量の増加分を1.05倍、価格下落後を0.8倍として、1.05×0.8=0.84となります。つまり、ステーキングによって通貨数量が増えていても、価格下落の影響がそれ以上に大きければ円換算では評価額が減ります。
ステーキングの年率を見るときは、報酬として何%の通貨を受け取れるかだけでなく、その通貨を長く保有したいかを先に考えることが重要です。
解除申請後すぐに売却・送付できないサービスがある
ステーキングサービスに「いつでも解除可能」と書かれていても、解除申請をした直後から売却や送付ができるとは限りません。資産をロックするサービスでは、解除申請後にアンロック処理が必要になる場合があります。
OKJでは、解除申請をすると報酬の計算は終了しますが、ステーキングしていた資産は銘柄ごとに設定されたアンロック処理時間が経過した後に利用可能になります。解除できることと、すぐに資産を動かせることは分けて確認する必要があります。
また、OKJの定期プランは期間満了前でも解除できますが、中途解除手数料として、それまでにステーキングで受け取った報酬の100%が差し引かれます。予定より早く資産を動かす可能性がある場合は、年率だけでなく、期間と解除条件まで確認してプランを選びましょう。
ステーキング中の資産をどの程度動かせるかや、価格変動時の考え方を詳しく知りたい方は、ロックアップと流動性|ステーキング中の「価格暴落」に備えるリスク管理戦略も参考にしてください。
設定・判定・ネットワーク状況によって報酬が減ることがある
対象通貨を保有していても、すべての期間・数量が必ず報酬対象になるとは限りません。サービスごとの設定や判定条件に加えて、ブロックチェーン側の状況によっても受取報酬は変わります。
- 受取設定の期限:bitFlyerでは、ステーキング報酬の受取設定を有効にしてから6か月で期限が切れます。期限切れで無効になっていた期間の報酬を、あとから遡って受け取ることはできません。
- 判定時期や対象数量:取引所によって、月末時点の設定状況や期間中の平均保有数量などをもとに報酬対象を決めます。判定前に売却・送付して残高が減れば、その分だけ報酬が少なくなる場合があります。
- ネットワーク状況:取引所自身がブロックチェーンネットワークから受け取るステーキング報酬が減少したり、報酬を受け取れなかったりすると、利用者への付与数量も減少・不付与になる場合があります。
「対象通貨を持っているか」だけでなく、「いつの保有数量が判定されるか」「設定が有効な状態か」まで確認することが大切です。継続して利用する場合も、設定期限やサービス条件の変更を定期的に確認しましょう。
購入・送付コストによって年率差のメリットが小さくなる
同じ通貨で取引所ごとの年率に差があっても、年率が高い取引所へ移すことが必ず有利とは限りません。新しく通貨を購入する場合は購入時のコストがかかり、すでに持っている通貨を別の取引所へ移す場合は送付に費用がかかることがあります。
特に少額・短期間のステーキングでは、年率差から得られる追加報酬が小さくなります。例えば、10万円分の資産を3か月保有するとき、年率差が0.5ポイントあっても、単純計算した報酬差は約125円です。移動や購入にかかるコストがこれを上回れば、年率の高い取引所へ変更するメリットは残りません。
すでに利用している取引所で対象通貨を保有している場合は、年率差だけで移動を決めず、追加で受け取れる報酬と移動に必要な費用を比べることが重要です。
年率が少し高い取引所を見つけても、すぐに通貨を移す必要はありません。まず「増える報酬」と「購入・送付にかかる費用」を円換算して、差額がどれくらい残るか確認してから動きましょう。
各取引所の売買・入出金・送付にかかる費用を確認したい方は、仮想通貨取引所の手数料はどこが安い?売買・入出金・送付まで比較で詳しく比較しています。
ステーキングの取引所比較でよくある質問
ステーキングを始める前に確認しておきたい、最低数量や報酬の再運用、入庫後の扱いなどを簡潔に整理します。
少額でもステーキングできますか?
少額から利用できるサービスはありますが、最低数量の有無は取引所・銘柄・プランによって異なります。
対象通貨の保有残高をもとに報酬を計算するサービスでは、専用の申込数量を指定しない場合があります。一方、OKJのような申込型では、銘柄やプランごとに最低申請数量が設定されています。少額で始めたい場合は、購入前に最低数量と報酬の計算対象を確認しておきましょう。
受け取った報酬は自動で再ステーキングされますか?
必ずしも自動で再ステーキングされるわけではありません。受け取った報酬が次回のステーキング対象に含まれる条件はサービスによって異なるため、各社の再運用条件を確認してください。
すでに持っている通貨を移して利用できますか?
対象通貨の入庫に対応していれば、外部ウォレットや他の取引所から移してステーキングを利用できる場合があります。
ただし、送付した時点ですぐ報酬対象になるとは限りません。取引所の口座へ入庫が反映された後、判定時期や受取設定、申込条件を満たしている必要があります。移動前に、対象通貨の入庫可否と報酬判定のタイミングを確認しておきましょう。
ステーキング報酬を受け取らない設定はできますか?
受け取らない設定ができるサービスもあります。
Coincheckではステーキング報酬を受け取らない設定を選択できます。bitFlyerでも受取設定を「無効」にすることが可能です。ただし、設定を変更するタイミングによっては次回分の報酬対象になる場合があるため、受取停止を希望する場合は各社の判定時期も確認してください。
ステーキング報酬を受け取ると税金はかかりますか?
ステーキングで暗号資産を受け取った場合、その取得に伴う利益は課税対象になります。
国税庁では、ステーキングなどで取得した暗号資産について、取得時点の時価を所得計算上の収入として扱うとしています。その後に売却・交換した場合は、取得時の価額との差額についても別途損益を計算する必要があります。
所得区分や確定申告の考え方を詳しく確認したい方は、【初心者向け】仮想通貨にかかる税金とは?確定申告の基礎から対策までわかりやすく解説をご覧ください。
まとめ|通貨・年率・利用条件からステーキング先を選ぶ
ステーキングに向いている取引所は、年率の高さだけでは決まりません。保有したい通貨、申込の必要性、資産を動かせるか、報酬の受け取り方まで含めて、自分の使い方に合うサービスを選ぶことが大切です。
| 重視すること | 候補 | 向いている理由 |
|---|---|---|
| 複数の通貨から選びたい | SBI VCトレード、GMOコイン | 複数銘柄に対応し、対象通貨を保有することで利用しやすい |
| 定期プランも選びたい | OKJ | フレキシブルと定期から、運用期間に合わせて選べる |
| ETHをロックせず保有したい | Coincheck、bitFlyer、bitbank | ETHをロックせず、売却や送付・出金の自由度を保ちやすい |
| 申込の手間を抑えたい | SBI VCトレード、GMOコイン、Coincheck | 対象通貨の保有を基本にステーキング報酬の対象になれる |
| 報酬をこまめに確認したい | OKJ、bitbank | OKJは毎日、bitbankは毎週の報酬付与に対応している |
すでに保有したい通貨が決まっている場合は、まず対応する取引所へ候補を絞り、その後に年率や売却・送付条件を比較すると選びやすくなります。これから通貨を購入する場合も、最大年率だけで決めず、長く保有したい通貨かどうかを基準にしましょう。
ステーキングの年率や対応銘柄、報酬条件は変更されることがあります。利用を始める前に、対象通貨・最新年率・申込条件・解除条件を各取引所の公式情報で確認したうえで、自分に合うサービスを選びましょう。
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