XVG(ヴァージ)とは?

ヴァージとは?

ヴァージ(Verge)は、通貨シンボルXVGを持つ プライバシー重視型暗号資産取引情報を守る通貨 で、2014年に「DogeCoinDark」として登場し、その後2016年に現在の名称へリブランディングされたプロジェクトです。TorやI2Pといった匿名通信ネットワークを活用し、ユーザーのIPアドレスや位置情報が第三者から把握されにくい設計になっている点が特徴です。
通貨としての目的は、「日常決済に使えるスピードと手数料」と「一定レベルのプライバシー」を両立させることです。ブロックタイムは約30秒と比較的短く、少額決済でも使いやすい仕様を意識して設計されています。
また、ヴァージはビットコインと同じく Proof of Work(PoW)計算でブロックを作る方式 を採用しつつ、複数のハッシュ関数を組み合わせた マルチアルゴリズムPoW5種類で採掘可能な仕組み によって、多様なマイナーが参加しやすいように工夫されています。これにより、特定の専用マシンだけが有利になりすぎないよう配慮されています。
ヴァージはオープンソースのコミュニティ主導プロジェクトであり、中心人物として知られているのが、ハンドルネーム「Sunerok」(サナロック)として活動してきた開発者です。初期からGitHub上でコードが公開されており、誰でもソースコードの確認や提案ができる体制になっています。
開発・改善は、コア開発チームとボランティアコミュニティによって進められ、ネットワークの仕様変更や新機能の導入も、コミュニティ内での議論を経て進行します。資金調達についても、ICOや大規模なベンチャーキャピタルの出資ではなく、寄付やパートナーシップ、コミュニティからの支援に依存してきた経緯があり、「コミュニティコイン」としての色合いが強いプロジェクトです。
なお、ヴァージは過去に51%攻撃やそれに類する不正なブロック生成攻撃を受けた事例があり、その際にはマイニングアルゴリズムの調整などの対策が講じられました。こうした履歴はリスク要因である一方、脆弱性が露呈したことで改善につながった側面もあります。 投資や利用を検討する際は「過去の攻撃履歴があるチェーン」であることを理解し、リスクを織り込んだ判断が重要 です。
以下に、ヴァージ(XVG)の基本情報を一覧表でまとめました。
| 名前 | Verge(ヴァージ) |
|---|---|
| 単位 | XVG |
| 最高発行枚数 | 約16,500,000,000枚(XVG) |
| 使用開始日 | 2014年(当初名称はDogeCoinDark) |
| 作成者 | Sunerok(Justin Sunerok)ら開発コミュニティ |
| コンセンサスアルゴリズム | PoW(マルチアルゴリズム:Scrypt/X17/Lyra2rev2/myr-groestl/blake2s) |
| 主な用途 | プライバシー性を重視した送金・決済、オンライン決済手段 |
| スマートコントラクト対応 | ネイティブな汎用スマートコントラクトは非対応(ラッパー経由での利用は別途検討) |
| チェーンの名称 | Vergeブロックチェーン |
| 公式サイト | https://vergecurrency.com |
ヴァージの特徴

ヴァージは、「日常決済」を意識した軽量な送金機能と、IPアドレスや取引内容を見られにくくするプライバシー機能を組み合わせた設計が特徴です。ここでは、とくにヴァージらしさが出ているポイントを整理します。
- TorやI2Pを活用した通信経路レベルのプライバシー保護
- マルチアルゴリズムPoWによる分散型マイニング
- 30秒ブロックタイムと低手数料による日常利用のしやすさ
通信経路のプライバシーでは、 TorIPを匿名化する仕組み やI2Pを使うことで、ノード同士の接続時にユーザーのIPアドレスが直接露出しないよう配慮されています。これにより、「どの地域からアクセスしているか」「どのIPから取引しているか」といった情報が第三者から追跡されにくくなります。
マイニング面では、マルチアルゴリズムPoWにより、ASIC特化の一極支配を避け、GPUマイナーやさまざまなハードウェアが共存しやすいように設計されています。複数のアルゴリズムを組み合わせることで、単一アルゴリズムへの攻撃やハッシュパワーの集中に対する耐性を高める狙いもあります。
さらに、ブロックタイムが約30秒と短く、少額決済でも承認待ち時間が比較的短いため、「日常のオンライン決済に使いやすいこと」を目標としている点もヴァージの大きな特徴です。ビットコインのような「価値保存資産」というより、決済ネットワークとしてのユースケースを意識した設計といえます。
他通貨との比較

この通貨の特徴をより深く理解するために、異なる通貨である ヴァージ(XVG)、ベーシックアテンショントークン(BAT)、モナコイン(MONA) と比較してみましょう。それぞれの将来性や価格変動の傾向、初心者への適性を5段階で評価しています。興味のある通貨があれば、各リンクから詳しい辞書ページもあわせてご覧ください。
※この比較表は、2025年時点での情報や市場状況をもとに、初心者の方にもわかりやすく評価したものです。実際の投資判断は、ご自身の目的やリスク許容度に応じて行ってください。
ヴァージの利用シーン

ヴァージ(XVG)は、ビットコインのように「すべての取引履歴が誰でも追える」透明性を保ちつつ、利用者の位置情報やウォレット間のつながりを追跡しづらくすることで、オンライン決済や寄付などにおけるプライバシー保護を重視したい場面での利用が想定されています。ただし、各国の規制や取引所の方針によって取り扱いが制限される場合もあるため、実際に利用する前に居住国のルールを確認することが重要です。
個人での利用シーン
個人ユーザーにとってヴァージは、「自分の支出履歴や資産状況を、第三者に簡単に追跡されたくない」というニーズに応える選択肢のひとつです。特に、IPアドレスを隠しながら取引できる点は、ネット上での活動をあまり知られたくないユーザーにとって魅力的な要素になります。
オンラインサービス・デジタルコンテンツの決済
月額課金型のオンラインサービスや、ゲーム内アイテム・デジタルコンテンツの購入などでは、クレジットカード情報や実名をサービス運営側に渡したくないケースがあります。ヴァージを利用すれば、ウォレットアドレスを介した暗号資産決済で支払えるため、クレジットカード情報流出などのリスクを減らしつつ、取引履歴の紐づきをある程度抑えた形で支払いが可能になります。
寄付・投げ銭における寄付者のプライバシー保護
政治的・社会的にセンシティブなテーマを扱う団体への寄付や、クリエイターへの支援では、「支援したいが、周囲にその事実を知られたくない」という動機が生まれやすくなります。ヴァージであれば、寄付者のIPアドレスや資産状況が第三者から直接追いにくいため、通常の公開型チェーンを使うよりも寄付者のプライバシーを守りやすくなります。ただし、受け取り側が税務やガバナンスの観点から透明性を確保する必要がある場合、オフチェーンの報告方法などもセットで設計することが望まれます。
企業やプロジェクトでの利用シーン
企業やプロジェクトにとっては、「外部から見えすぎると困る決済情報を扱いたいが、暗号資産のスピードやグローバル性は活用したい」というケースで、ヴァージの特性が活かされます。完全匿名を目的とするというより、「必要以上に情報を公開しない」バランス感覚を持った決済手段として検討されるイメージです。
仕入れ先・委託先との取引条件を秘匿したい決済
サプライヤーや外注先への支払いがブロックチェーン上で丸見えになると、競合や取引先に価格条件や取引量が推測されてしまうリスクがあります。ヴァージを用いれば、オンチェーン上のトランザクションは公開されつつも、IPアドレスやアドレス間のつながりが追いづらくなるため、ビジネス上のセンシティブな情報をある程度守りながら決済ネットワークを活用できます。社内向けには別途台帳や会計データを保持することで、監査や内部統制との両立も可能です。
コミュニティ主導プロジェクトのインセンティブ配布
オープンソース開発や分散型コミュニティでは、貢献度に応じた報酬配布が行われますが、オンチェーン上でアドレスと金額が完全に紐づくと、「誰がいくら受け取っているか」がすべて公開されてしまいます。ヴァージを使えば、貢献者のウォレット情報が第三者から追われにくくなるため、プライバシーを尊重しながらインセンティブ設計を行うことが可能になります。とくに本名や活動領域を知られたくないコントリビューターにとって、一定の心理的安全性を確保しやすい手段といえます。
ヴァージの管理方法と対応ウォレット

XVGは独自ブロックチェーン上のネイティブコインであり、基本的には自分自身で秘密鍵を管理する セルフカストディ取引所に預けない保管 を前提とした設計です。公式ウォレット(Verge QT/Electrum系)に加え、サードパーティのマルチコインウォレットにも対応しており、用途・頻度・セキュリティレベルに応じた使い分けが重要になります。
XVGに対応した主なウォレット
以下は、XVGに対応している代表的なウォレットと、それぞれの特徴です。PC中心で使うか、スマホ中心で使うかによって最適な選択肢が変わります。
| ウォレット名 | 種類 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Verge QT(Tor QTウォレット) | デスクトップ向けフルノードウォレット | ブロックチェーン全体を自分のPCに同期する公式系フルノードウォレットです。もっとも高い検証レベルとプライバシー機能を利用できる一方、ディスク容量や同期時間の負担が大きく、常時起動のPC環境が前提になります。長期保管や、ネットワークにしっかり参加したいユーザー向けです。 |
| Electrum-XVG(Tor Electrumなど) | デスクトップ向けライトウォレット | SPV(簡易検証)方式を採用した軽量クライアントで、ブロックチェーン全体をダウンロードせずに高速に起動・同期できるのが特徴です。Tor対応のElectrumクライアントもあり、IPアドレスを隠しながら比較的軽快にXVGを送受信できます。フルノードほどのリソースを使いたくないが、自分のPCでしっかり管理したいユーザーに向いています。 |
| Coinomi/Guarda などマルチコインウォレット | マルチコイン対応モバイル・デスクトップウォレット | CoinomiやGuardaといったマルチコインウォレットは、XVGに加えて多数の暗号資産を一括管理できるのが利点です。スマートフォンアプリやブラウザ拡張、デスクトップアプリが用意されているものも多く、日常の少額決済や複数通貨の管理を手軽に行いたいユーザーに向いています。一方で、公式ウォレットに比べるとアップデートやサポート方針がプロジェクト外に依存するため、利用前に評判や運営企業の信頼性を確認しておくことが大切です。 |
利用目的に応じたウォレットの利点
XVGの保管・利用では、「どこまで自分でインフラを管理できるか」「どの程度の金額を、どれくらいの頻度で動かすか」によって選ぶべきウォレットが変わってきます。ざっくりとした使い分けのイメージは次のようになります。
- 長期保管や高い検証レベルを重視する場合はVerge QTのようなフルノードウォレット
- PCでの送受金が多く、手軽さも重視する場合はElectrum-XVGなどのライトウォレット
- スマホ中心で複数通貨をまとめて扱いたい場合はCoinomi・Guardaなどのマルチコインウォレット
実務的には、「大きな金額はフルノードやオフライン環境に近い形で保管し、日常で使う少額だけマルチコインウォレットに入れておく」といった複数ウォレット併用のスタイルが、安全性と利便性のバランスを取りやすい方法です。
ウォレット利用時の注意点
XVGに限らず暗号資産全般に言えることですが、最大のリスクは「ウォレット情報の管理ミス」です。とくに、シードフレーズや秘密鍵の紛失・流出は、資産の喪失に直結します。
- シードフレーズ/秘密鍵はオフライン(紙・金属プレートなど)で保管し、スクリーンショットやクラウド保存は避ける
- ウォレットは必ず公式サイトや正規アプリストアからダウンロードし、偽サイトに注意する
- 「サポート」「キャンペーン」「エアドロップ」などを名乗り、シードフレーズの入力を求める相手はすべて詐欺と疑う
- PCやスマホのOS・ブラウザ・ウォレットを常に最新に保ち、マルウェア対策ソフトも併用する
一度不正送金が行われると、クレジットカードのようにチャージバックで取り戻すことは基本的にできません。 最初の数分を「バックアップとセキュリティ設定」に投資することが、長期的にはもっとも安い保険 になると考えておくとよいでしょう。
ヴァージのメリット

ヴァージ(XVG)には、他の一般的な暗号資産と比べて次のようなメリットがあります。ここでは、利用者目線で押さえておきたいポイントを整理します。
- 通信経路レベルのプライバシー保護を意識した設計であること
- マルチアルゴリズムPoWにより、さまざまなマイナーが参加しやすいこと
- ブロックタイムが短く、日常決済に使いやすい設計であること
通信経路レベルのプライバシー保護
ヴァージは、単に「アドレス同士の関係を見えにくくする」だけでなく、TorやI2Pを通じてノード同士を接続することで、通信経路におけるIPアドレスの秘匿にも配慮しています。その結果、「どの地域からどのノードに接続しているのか」といったメタ情報が第三者から把握されにくくなり、ブロックチェーン分析と組み合わせた追跡のハードルを上げる効果が期待できます。もちろん完全な匿名性が保証されるわけではありませんが、「通常の公開チェーンよりは、プライバシー保護を意識した設計になっている」と言える点は明確なメリットです。
マルチアルゴリズムPoWによる分散性
マルチアルゴリズムPoWを採用することで、特定のハッシュアルゴリズムに最適化されたASICが一方的に有利になる状況を緩和し、GPUやさまざまなマイニングハードウェアがネットワークに参加しやすくなっています。これにより、ハッシュパワーの集中をある程度分散させ、「マイニング権限が少数のプレイヤーに偏りすぎない」ようにする狙いがあります。個人マイナーにとっても、参加余地が残されていることはコミュニティにとってプラス要素といえます。
短いブロックタイムによる使いやすさ
ブロックタイムが約30秒と比較的短いため、少額のオンライン決済や、サービス利用料の支払いなどで承認待ち時間のストレスが軽減されます。とくに、コンテンツ購入やチップ、投げ銭といった「小さいが頻度の高い支払い」では、ビットコインのように10分単位で待つ必要がないことは大きな利点です。こうした設計は、「長期保有のための資産」というより、「毎日の支払いにも使えるデジタル通貨」というヴァージのコンセプトにも合致しています。
ヴァージの注意点・リスク

一方で、ヴァージにはプライバシーコイン特有のリスクや、小~中規模プロジェクトならではの課題も存在します。メリットと合わせて、次のようなデメリットも把握しておく必要があります。
- プライバシーコインとして規制面の不確実性が大きいこと
- 流動性や対応サービスがメジャー通貨ほど多くないこと
- 過去の51%攻撃事例や価格ボラティリティの大きさ
規制リスクと上場廃止リスク
ヴァージは、モネロ(XMR)やZcash(ZEC)などと同じく「プライバシーコイン」に分類されることが多く、各国の規制当局から慎重な目で見られがちです。その結果、特定の取引所がプライバシーコイン全体を上場廃止したり、入出金制限を設けたりするケースもあり、ユーザーにとっては「知らないうちに取引先が減る」「法定通貨への換金経路が狭くなる」といったリスクがあります。長期保有を検討する場合は、主要取引所の方針や規制動向を定期的に確認することが欠かせません。
流動性・エコシステムの規模
ビットコインやイーサリアムに比べると、ヴァージの時価総額や取引高、対応しているサービスの数は限定的です。そのため、大口の売買を行うと価格に大きな影響を与えてしまう可能性があり、スプレッドも広がりやすくなります。また、決済手段として対応しているショップやサービスもまだ多くはなく、「どこでも使える通貨」というよりは、「対応している場所を選んで使う通貨」という位置づけになります。
ネットワーク規模とセキュリティ上の懸念
ヴァージは過去に51%攻撃に相当する不正なブロック生成を受けたことがあり、その後アルゴリズム変更などの対策が取られていますが、「一度も攻撃を受けていないチェーン」と比べると、どうしても不安視されやすい面があります。また、ネットワーク規模がビットコインほど大きくない以上、理論上の攻撃コストも相対的に低くなるため、長期的なセキュリティについては常に注意深く見ていく必要があります。 価格も含めてボラティリティが大きい資産であることを踏まえ、「余剰資金の範囲で保有する」スタンスが現実的 です。
現在の状況と今後の展望

現在、ヴァージは暗号資産市場全体の中では中堅~やや小さめのプロジェクトに位置づけられますが、「マルチアルゴリズムPoW」と「通信経路レベルのプライバシー保護」という技術的な特徴により、一定のコミュニティと用途を維持し続けています。プライバシー重視のユーザー層や、一部のオンラインサービスとの提携などを通じて、決済通貨としてのニッチなポジションを確立してきました。
今後の展望としては、①各国の規制環境がプライバシーコインに対してどう変化していくか、②ウォレットや決済ゲートウェイなど周辺ツールがどこまで整備されるか、③他チェーンとのブリッジやラップトークンなどを通じて、どこまで他エコシステムと接続されるか、といった要素が鍵になります。プライバシー保護の重要性は年々高まっている一方で、マネーロンダリング対策(AML)やトラベルルールとのバランスも求められており、この両立をどう図るかが今後の課題です。
ヴァージに興味がある場合は、価格チャートだけでなく、公式サイトやGitHub、コミュニティの活動状況、そして各国の規制ニュースをチェックしながら、「技術・コミュニティ・規制」の3つの観点で中長期的にウォッチしていくと、より現実的な判断がしやすくなります。
購入できる取引所

日本国内の取引所での扱いがありません。
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